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無花果  作者: 東 ユキ
1/1

発芽

彼は失敗作だ

彼を造った愛すべき絵は消えた

孤独が同情したつもりで彼に言う


「可哀想に」






「じゃあ出席番号24番の人、この式のxの値は?」

独身、身長は低め、体は丸々と膨らみ動きにくそう、歯は煙草のヤニで黄ばんでいる。

そんな奴がお気に入りの女をニヤニヤしながら指名している。

いつもと変わらない風景

同じbgm

同じ会話同じ動き。

これは例えとかじゃない。

僕は2016年2月12日で止まっている。

それまでは進んでいたのに…

最初のうちは正直驚いたよ、

でもすぐに慣れたね、

だってする事は今までとなんにも変わらないんだから。

笑っちゃうよ時間が止まっても進んでても同じなんだからさ。

僕は朝起きて

学校に行って

昼ご飯を食べて

家に帰って

晩御飯を食べて

寝て

朝起きて

学校に行って

昼ご飯を食べて

家に帰って

晩御飯を食べて

寝て

朝起きて

学校に行って

昼ご飯を食べて

家に帰って

晩御飯を食べて

寝て

朝起きて

学校に行って

昼ご飯を食べて

家に帰って

晩御飯を食べて

寝て

それでも今は2月12日。

つまらなくはないね、だんだん僕はその日を完璧に生きることが出来るんだから。

素晴らしいじゃないか。

そしてちょっと考えたんだよな。

もっと完璧な日になるように。

完璧な俺になるために邪魔なやつを殺してみようかなってね。

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