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お隣さんは、大魔王!?

作者: 狼野郎

*この物語の中に出てくる()このマークの中の言葉は主人公の心の声です。


(プロローグ)

あなたは、大魔王というものの存在を信じますか??

ばかばかしい問いだと笑ってくれても結構です。

でも僕は、大魔王は、いると信じています いや 本当は、信じたくないのですが 信じざるをえません なぜなら・・・

僕の家の隣には、大魔王が住んでいるからです。


「本編」



僕の住んでいるアパートはとても格安で有名だ 恥ずかしい話 こんな格安のぼろアパートにしか住めないほど金は、ない まあ だが 気らくに楽しく暮らしていた そう 2週間前にあいつが引っ越して来るまでは・・・




「こんにちは、 今日から隣に越してきた 大魔王です。」

「・・・・は??」


それは、突然の出来事だった。 何の前ぶれもなく 自分のことを大魔王という男は、僕の住んでいるアパートの隣の部屋に越してきた。そいつは、見た目は、ほとんど人間のおっさんだったが ただ一つ人間と違うところは、 頭から大きな二本の角が生えていた。 


「どーも 今日 お隣に引っ越してきた 大魔王です 引っ越しのあいさつにきました。 あ これ吾輩が焼いたクッキーです よかったら 食べてください」


ずいぶんと丁寧な大魔王もいたものである。 そして その魔王は 何やらクッキーらしきものを僕に手渡し にっと笑う。 


(うわ〜 何こいつ? ぜったい 危ないよ ってかなんか 角はえてるし・・ってかあんたがこのクッキー焼いたのかよ!! 大魔王って世界征服とか考えるような奴だろ?? そんな奴がクッキーって・・・ しかもなんか 自分のこと吾輩って言ったよ そこだけなんか偉そうだよ。)


「あ ありがとうございます えっと 大魔王なんですか?」


「はい 大魔王です」


「じゃあ 大魔王さん いきなりですけど お仕事は 何をなさっているんですか?」


「大魔王をやっています」


そのまんまだった・・・


「あ〜 そ そうですよね じゃあ あれですか 最終的には、世界を征服しようみたいなこと考えてるんですか?」


「ま〜 そうしたいんですけどね〜 なにぶん最近不景気で 家来もなかなか雇えないんですよ〜 あ もしよろしければ あなたもご一緒にどうですか? 時給200円 四天王クラスになれば 時給400円ですよw」


衝撃の事実発覚 大魔王 率いる 魔王軍は時給制だった。


(おいおい 大魔王の家来って時給制かよ ってか安いな 大魔王の家来の給料 子供のおこづかいかよ!)


「あはは えっと じゃあ 考えておきます じゃあの 世界を征服しようなんて考えてる 大魔王さんが何でまた こんな 田舎の町 しかも格安アパートに引っ越してきたんですか?」


「いや〜 おはずかしながら この前 勇者に前住んでた基地乗っ取られちゃいまして 吾輩は、なんとか逃げてきたんですよ まあ そういうこともあって 今 仲間の家来の数が大幅に減少してまして」


(勇者までいんのかよ?!)


「じゃあ えっと まあ これからお隣さん同士よろしくお願いしますね」


「はい いや〜 あなたみたいな優しそうな人間がお隣さんで吾輩もうれしいですよ それでは、また後ほど」


そういうと 大魔王は、自分の家へと帰って行った。


(うわ〜 やべ〜 あいつ なんだよ〜 自分のこと大魔王とか言ってるし 俺のこと人間って呼んだし ってかあいつ 頭からつの生えてる以外 40代前半のおっさんにしか見えね〜よ  あんま かかわりたくね〜・・)


そう この時は、まだよかった。 関わりたくないとは、思ったが 別に 大魔王を名乗るその男は、 僕に何かをするわけでもなく 角が生えてる以外 ただのおっさんだと思っていたからだ。 まだ 僕は、こいつの本当の恐ろしさを知らなかった・・・


その次の日のことだ 僕が 毎朝の日課 朝のラジオ体操をしていると 隣の家から いきなり 爆発音のようなものが聞こえた。僕は、あわてて 大魔王の家のチャイムを鳴らしながら叫んだ。


「大魔王さん 大丈夫ですか?? 大魔王さん!」


“ガチャ” ドアが開き 大魔王がのっそり出てきた。


「はい? 何が大丈夫なんですか?? 別に問題ありませんけど」


「え だって 今 お宅から 爆音のような音が聞こえたんですけど」


「あ なんだ なんだ すいません うるさかったですか ちょっと 料理してたもので・・ あ すいません ご迷惑かけましたね お詫びと言ったらなんですけど どうです あなたも うちで ご飯食べてきません??」


(いやいや どう考えても 料理の音じゃね〜よ ってか やだよ なんで 爆音が聞こえるほどの怪しい料理をあんたの家で食べなきゃならないんだよ)

「いや〜 すいません 実は、 さっき 朝ごはん食べたばっかなんですよ じゃあ 僕は、これで」


「人間のくせに遠慮すんなよ こちとら 勇者に負けたばっかでイライラしてんだ やけ酒に付き合えって言ってんのがわかんねーのかよ!」


家に帰ろうとする僕の肩をがっと掴むと 大魔王は、どすのきいた声で言います。


(え〜 なにこいつ いきなりちょー怖いんですけど なんか 力強いし)


大魔王につかまれている肩がとてつもなく痛く また その時の大魔王の顔がまた怖いこと怖いこと 例えるなら 哀愁漂う40歳前後のおっさんがいきなり 2、3年は臭い飯食ってきた 務所から出てきたばかりの凶悪犯のよう。 


「えっと じゃあ お言葉に甘えて少しだけ」


「あ そうですか いや〜 よかった 作りすぎてどうしようかと思ってたんですよ あ すいません 今 吾輩 ちょっと 勇者のことに関して苛立ちがありまして ちょっと 怒ったような声が出ちゃいましたかね?」


「いや〜 ほんと もう そんなことないですよ とてもりりしい声なら出てましたけど あはは じゃあ まあ お邪魔しますね」


あまりの恐さに ちょっと裏声気味の声で何とか そう返答すると 怖くて怖くて 今にも倒れそうなのをなんとか我慢し 大魔王の家 に入っていきました。


「はい これが今日のスペシャル朝ごはん 魚のフライと味噌汁にご飯で〜す」


以外と普通の料理が出てきたものの さっきの恐さがまだ残っている僕は、 運ばれてきた料理をまともに見ることもできず、ただただ大魔王を怒らせないようにと ご飯を口に運びます。


「ぱく もぐもぐ ごくん・・・ん? うわ これ すごくおいしい」


そうなのです その大魔王の作った料理は、とても美味しいのです。 そういえば このまえ こいつがくれたクッキーもおいしかったし こいつ 本当に料理上手だな〜 なんてことを思いながら がつがつご飯を食べていると 大魔王が ちょっと トイレに行ってきますねと席を立ちました。


(う〜ん 今 逃げようと思えば逃げれるけど どうせ逃げたところで 隣に住んでるわけだから すぐ捕まるし 逃げたら何されるか分かんないしな〜・・・ まあ とりあえず ご飯は、うまいし まあいっか。 それにしても この魚のフライものすごうまいが一体何の魚なんだろう?)


ちょうど 大魔王もトイレに行ってていないので 僕は、茶碗を持ちながら そっと席をたち 台所に行ってみました もしかしたら このフライ魚の残りがあるかもしれませんし あまりにおいしかったので ついでに ご飯ももう一杯食べたいななどと思っていたのです。 しかし 台所で僕が見たのは・・・


「なにこれ??」


台所にあったのは 見たこともないような まるで深海魚のような 変な魚やら お味噌汁らしきものが入った 大きな釜には、だしをとるのに使ったのか 大きな 豚の骨がまるまる一匹浮いていました。しかも 大きなまな板らしきものの上には、今まで見たこともないようなでっかい・・・・


僕は 深く考えるのをやめ 何も見なかったことにしました。 ゆっくりと自分の席に戻り 大魔王の帰りを待ちました。


「ああ どうも お待たせです ちょっと時間かかっちゃいました はは」


やっと トイレから 大魔王が戻ってきました。


「あ 大魔王さん 大変 おいしかったです ただ 僕 これから どうしても用事があるので 今日は、これで失礼します ご馳走様」


大魔王を見るなり それだけをさっと早口で言い 僕は、逃げるように立ち去りました。・・・・



そんなことが ここ2週間続いていたのです。 あれから毎日のように朝、昼 多い日には 夜ごはんにまで誘われ おいしいけど 材料は、毎回得体の知れないものでできている 料理を食べさせられ・・・ さらに このほかにも 大魔王は、が隣に住んでいる暮らしは、いやなことばかりだった 大魔王は、ちょくちょくうちに来て 自分の 過去の武勇伝を かっこよく話し始めたり かと思えば 勇者に対する愚痴を果てしなくと聞かされたり・・・

しかもまた この勇者に対する愚痴がすごいことすごいこと 例えばこんな感じ


「吾輩の家来によ めっぽう強い 男がいたわけよ んで そいつは、うちの四天王で 時給500円で雇ってたわけよ そしたら 勇者の野郎が そいつに うちは、1000円だすからうちに来ないかなんて言いやがって んで そいつ 勇者の仲間になっちまったわけよ ひどくね? ちょっと金持ちだからっていい気になってよ しかも そいつ 吾輩の家に何度も無言電話したり ピンポンダッシュしたり さらには、 吾輩の奥さんたぶらかして 吾輩の奥さんと2人で どっかに遊びに行ったり もう最悪なんだよ たしかに 吾輩も世界征服しようといろいろしてるよ 勇者が寝てるうちに あいつの家の前に毎日のように犬のうんこおいたり あいつんちの朝刊新聞 毎日盗んだりしてるよ でも あいつは、やりすぎだよな〜 ちくしょ〜 あの時 吾輩が勇者に負けたからよ 吾輩は今こんなせめ〜家でほそぼそと生活しねーで あの俺の広い基地でゆっくり暮らせんのによ〜 あいつ 今頃吾輩の基地で優雅に吾輩の奥さんと暮らしてんだぜ 今に絶対殺してやる」


で 僕も 内心 


(ってかそれどんな勇者だよ どんだけ陰湿なんだよ勇者?! そして おまえら馬鹿か? 争いが ガキっぽいんだよ 特に 大魔王 お前本当に 世界征服する気あんのか? お前が毎日勇者の家の前に犬のうんこおいたところで世界は、平和だよ! 大体家来時給で雇うのがおかしいわ!!) 


なんて ことを思ってたわけですが そんなこと言うと 魔王に殺されかねないので


「そうですね じゃあ 今度 宝くじでも買ってみたらどうです 当たったら 大金持ち んで いっぱい家来雇って 勇者を倒してみれば?」


なんてことを いうわけです。 ってか 大魔王は、引っ越してきたばっかの時丁寧な言葉使ってたのに 日を重ねるごとに 友達感覚 というか 手下感覚で僕に話しかけてきます。


(よく学校とかにそういう最初は、いい子っぽいけどだんだん 周りを見下すようにしゃべる猫かぶりっているよな〜 うざいっつの)


なんてことを思っても 少しでも 大魔王の気を損ねるようなことを言うと また なんか どすのきいたような声でむちゃくちゃ言われ ものすご怖いので いつも静かに 行儀よく 対応していました。



そして今日もまたあいつが来ると思うと 僕は、とても憂鬱でした。


「ピンポ〜ン」


(うわ 来たよ・・)


「はい なんでしょう?」


「おう 吾輩だ大魔王だ 実はな、 あれからお前に言われた通り スピードくじ買ったら 100万円 当たってな ってことで かなりの数の家来が雇えちゃったわけだ がはは! でな これから 勇者 ぶっ倒しに行ってくるから で 吾輩が勝てば 吾輩は、吾輩の基地にまた住むことになるから もうお前とは、会うことないと思ってな 別れを言いに来た。 いや〜 100万 当たったのは、 おまえの助言のおかげだありがとうな!!」


(え まじ うっわ ちょー嬉し〜 神様ありがと〜〜!!)


内心めっちゃうれしい ってか嬉しくて嬉しくて今なら何やられても大丈夫 的な心境でしたが あまり喜んで 大魔王がいなくなって嬉しい的な感じを大魔王に悟られぬよう 心では、舞い上がるも 顔のほうはちょっと悲しい表情で


「あ そうですか それは 寂しくなりますが それでは 勝つことを祈ってます ってか 絶対勝ってくださいね」


と僕は、言いました。


「おう まかせとけ じゃあな〜」


そういうと 大魔王は、まるで魔法のようにそこからいなくなった。


〜次の日〜


「いや〜 大魔王は、帰ってこないし こりゃ 大魔王勝ったな それとも勇者に負けて死んじゃったのかなw まあ何にせよ 今日から 隣を気にせずのびのびと暮らせるぜ」


(ピンポ〜ン)


「げ もしかして 大魔王?」


恐る恐る ドアについてる のぞき穴をのぞく僕


(ほ よかった なんかおかしな格好してる人だけど 大魔王じゃない)


「はい どちらさまですか?」


「あ 今日 この家の隣に越してきた勇者です。」


今度は勇者だった・・・。


(誰か たすけて〜〜〜(泣き))


エピローグ


あなたは、勇者というものの存在を信じますか??

ばかばかしい問いだと笑ってくれても結構です。

でも僕は、勇者は、いると信じています いや 本当は、信じたくないのですが 信じざるおえません なぜなら・・・

僕の家の隣には、勇者が住んでいるからです。


           END


えっと 最近 小説を書き始めた 初心者でして まだまだ 小説と呼ぶのもおこがましいような作品かもしれませんが 日々頑張りますので できれば この物語の感想を頂けるとありがたいです。 ここは、もっとこうしたほうがいいなどの注意でもかまいません。よろしくおねがいします!!

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― 新着の感想 ―
[一言] オチがしっかりしていて、笑っちゃいました♪ ふと思ったこと。 この話は延々とループを繰り返すような気がしたのは私だけ?
[一言] 狼野郎先生、お隣りさんは、大魔王、作品、読ませてもらいました。なんだか、魔王さんも、勇者さんも、売れない芸人サンみたいで、妙に人間味がありますね?その、なんか、うらさみしさが、微笑を誘います…
2009/07/01 09:42 退会済み
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