第1話・プロローグ
新しく書いてみました!こちらは2日に一回書いていきます!
ピッ、ピッ、ピッ。
「…一花、大丈夫か?」
「うん、お兄ちゃん。今日はとっても調子がいいんだ♪」
妹は元気そうにしているが、顔は少し青白く、自分の為に、心配をかけさせない為に演じているのがわかる。ギリッと歯がなるが、妹の前なので平静を装う。
俺は知っている。もう、妹の病気は二度と治らないと______。
昔からの体が弱く、些細な事でも入院した。そんな俺たちを親は見捨てた。そして、一花は「ヘカドス」と呼ばれた病に罹り、肺と心臓に転移した。
妹の病気の進行は早いのだろう。一ヶ月もしない内に寝込み、医者からは、
「あと、二ヶ月かそれよりも早いです。…すみません、未だに医療技術が発達してないばかりに……!」
と、余命宣告も聞いた。薬でさえも進行を少し遅らせる程度しかない。それでも俺は妹の為に頑張る。
「…ととっ、そろそろ時間だ。じゃあね、一花。すぐ帰ってくるよ」
「うん…じゃあねお兄ちゃん。お仕事頑張ってね」
妹には俺の仕事を伝えてはいない。裏の仕事に、血に濡れるのは俺だけでいい。
妹だけは絶対に守ってやる_____。
……今日も暗殺に向かおう。
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俺は変声器を取り付けた特殊メイクを貼り付け、紳士服に着替える。そして、管制室に向かい、監視カメラをハッキングする。その映像の中から写真と同じ顔のターゲットを見つける。
そして、殺気を消し、極々普通に、
「こんにちわ、三木志乃と申します」
「はっ、貴様のような民間会……」
俺は取り出した名刺をターゲットの首筋に当て、スライドさせる。
この名刺はとても薄いが、「カーボンナノファイバー」でコーティングしてある。ので、強度は鋼鉄よりもある。いい感じの切れ味だ。
ターゲットからしたら俺が消えたように見えただろうな。そしたら地面に倒れていた。
すぐにその場から離れ、建物をでる。すると、メールが届いた。内容は___。
「一花殿の容態が悪化した」