告白と赦し④
エリアスは項垂れながらもアデラの様子を伺ってたが、アデラはとても恥ずかしそうに真っ赤な顔を手で覆っていた。その姿がエリアスには愛おしく思えた。こんなアデラを見たのは私が初めてだとろうという優越感にも浸っていた。
「最近のアデラは女であることを隠している自分が嫌になってるように思えました。そして目を離した隙にふらっとどこかへいなくなって私にもう会ってくれないのかとも思って私も焦ってしまいました。」
アデラはゆっくり顔を覆っていた手を放し、彼のそばへ歩み寄る。
「私はずっと、誰にも弱さを見せられなかった。夢も父にでさへ、否定されたように感じて、女であることを恨んだりもした。女であることを知られたら終わりだと、思い込んでいた。でも、エリアスは……私がアデラであることを受け入れて騎士団長の夢も……。」
エリアスは彼女の手をそっと取り、その手に口づけた。
「アンドレも、アデラも──どちらもあなたです。私は、どちらの君も愛しています。そして、私はあなたの力になり一緒にいたいのです。私には弱いところも泣いてるところも見せてください。」
その言葉に、アデラの胸が震えた。
もう偽らなくていい。強がらなくてもいい。そう思えたとき、自然と涙が零れた。
「……ありがとう。ずっと、赦されたかった。許してほしかったの。こんな、弱くて、嘘をついてばかりの私を。」
「赦すんじゃない。あなたは最初から、間違っていなかった。これからは私にもアデラの夢の手伝いをさせてください。」
アデラは彼の腕の中に、そっと身を委ねる。
この夜を越えたとき、彼女は本当の意味で「アンドレ」ではなく、「アデラ・フォルモーネ」として歩き始めるのだろう。
告白と赦しの夜は、静かに、けれど確かに、ふたりの新たな歩みを告げていた──。




