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第一章②~シニガミトカクセイ~

第八話目となります。


カイ君は逃げた……かな?

とりあえずは一安心っぽいわね


それにしても……


「〝七つの大罪〟の一人である私に大天使如きがいくら集まったって勝てるはずが無いことを貴方達だって知っているでしょう〝ミカエル〟、〝ウリエル〟? 」


「それはどうかな? 」


「やってみなかれば分からないでしょ? 」


カイ君からは殺しは〝極力〟するなと言われてるんだけどな……

さっさと生け捕りしてカイ君を追いかけないといけないわね


「それじゃあ始めましょうか……さあ、踊り狂えよ人形ども!!! 」


あれ?若干一名キャラが変わってない?

鎌も持ってるし、悪魔というよりまさに死(ry

早くも一人戦闘不能にしてるし……

あれでも一応四大天使の一人の筈だけれど、一発で倒すってもしかしたら私以上かも………


だってあの状態でも殺してないのは流石と言うしかない

しかし、天使の象徴である羽が半分くらい無くなっているというか、切り取られている。

あの子はあまり戦闘には参加させないでおこうと心の中で決めた瞬間だった。


「さて……次は貴方ですか? 」


「く、来るなっ!!!誰か助けて!!何でも言う事聞きますからっ!! 」


「ほう…… 」


カノンの目の奥がキラッと光った気がする。

但し、カノン。もう貴方は根本的なキャラが変わってしまっている。


「それならそうですね………では、貴方にはカイ様の奴隷にでもなってもらいましょうか、丁度欲しかったんですよね

カイ様の身の回りの世話をしてくれるモノが」


「はいっ!!それでいいですからっ助けてください!! 」


カイ君の了承無しで勝手に決めていいのだろうか?

そしてウリエルよ、貴方にはプライドという物は存在しないのだろうか?


「貴様っ!!それでも四大天使の一人か!!ふん、まあいい……既に計画は成功している。我等の時間稼ぎも終わりだ、

〝あの方〟も最初から我等を時間稼ぎの使い捨ての駒として用意していたのだろうがな……、さあ煮るなり焼くなり好きにするといい」


何を言っているのかしら、この人は?

既に計画は成功している?

先程から勝った筈なのに依然としてモヤモヤしていた原因が分かった。


「まさか、貴方達…… 」


「そうだ!!今更気付いたのか、我等の仲間が後一人いた事を」


何で気がつかなかった!!

私達相手にこの程度の戦力で挑んで来る筈が無いのだと、

そして本当の目的は私達を倒すことではなくて、カイ君から私達を遠ざけるためのただの時間稼ぎだったってことを!!


「カイ様っ!!! 」


「やめなさいっ、カノン!!今から言ってももう間に合わないわ」


「ですがっ!! 」


「貴方は自分の主のことも信じられ無いの?信じて待ちましょう……カイ君を」


「っ…………そうですね」


私達には何も出来無い。

いくら力があろうと……今はただひたすらカイ君の無事を祈ることしか出来ない

無事に帰ってきてね、カイ君………




   *     *


さて、どうしたものか……

今俺の目の前には銀色の甲冑を纏った天使が一人……

そして、俺の武器はアサルトライフルとリボルバー

対人としたら十分すぎるものだが、相手が天使となると……


「少々役不足だよな…… 」


「それが最後に言い残した事ですが?他に無ければ行かせてもらいます、早く仕事を終わらせたいものですので」


そういいながら天使は二メートルはあろうか巨大な槍を此方に投げてきた。


「そんな直線的な攻撃当たる筈がな……くっ!!! 」


避けた筈なのに〝それ〟は角度を変え、的確に俺の脳天目掛けて飛んできた。

それを俺は間一髪で避け、アサルトライフルで数発天使目掛けて撃ち込んだ。

しかし、キンッという音と共に彼女が纏っている甲冑に阻まれた。


「そのような〝玩具〟では私のこの鎧には傷一つ付けられませんよ、面倒なので早く死んでください」


そう天使は言い放つと再び槍を此方に投げてきた。

ったく何処のゲイ・ボr(以下自粛)だよ!!


出来れば怪我をさせたくなかったのだが致し方ないな。

こんな厨二的な言い方をしても自分にはそんなチートな力なんてありませんよwww

むしろ俺の周りが軽くチート気味な気がする。

しかし、今は俺の周りには頼れる味方はいないまさに孤立無援の状態である。

そして武器も全く効いてないし……

カノン達が来るのを待つしかないのか?

そんなことを期待してもしょうがないので、


「仕方が無いか…… 」


と言いながら取り出したのはスタングレネード

所謂目眩まし用の物という事かな?

因みに使うものは従来の物よりも効果範囲が広いことで定評のある俺自作のスタングレネードだ。

しかし、これを使うにしても決定打がない。

リボルバーを用いてもそこまでのダメージは与えられないだろう……

何か良い手段は……


何て考え事をしていると、気付けば俺の目前まで鉛色に輝く槍が迫っていた。

その時俺は死を覚悟した……


しかし、その瞬間〝世界〟は止まった――――

周りを見ると全てが止まっていた、

そう〝全て〟が――――

天使も例外では無く止まっていた

まるで最初から動いてなかったように―――


俺は気付けば歩いていた――――

白と黒が支配するモノクロの世界の中を―――

そして天使の下まで歩き、


「コレは邪魔だな…… 」


そう言って天使が纏っていた鎧を引き剥がし、

天使の象徴である羽をアサルトライフルで文字通り〝蜂の巣〟にする―――


そして俺を射抜こうとしていた槍をリボルバーで完膚なきまでに粉砕する―――


俺が槍を粉砕した瞬間世界は再び"動き出した"――――



初めに聞こえてきたのは天使の悲鳴。

綺麗だった白銀の髪も今や見るも無残な鮮血の赤に染まっている。

そして美しかった顔も今では激痛に顔を歪ませている。


「お前っ!!一体何をした!! 」


「何もしてないさ、お前が勝手に〝止まった〟だけだろ」


俺はアサルトライフルを構えながら、天使に近付いていく。

俺が一歩、一歩と近付いていくに連れて天使は怯えたのような表情をする。


「お前が助かる方法を一つだけ教えてやろうか? 」


俺はそこで悪魔の交渉を持ちかける。

まあ、〝悪魔〟は仲間にいるしな………


「………何ですか? 」


「簡単な話さ、お前が俺の味方になればいいだけの話さ」


それで万事解決、後は生きていればどうにかなる筈

出来れば受理して欲しい、そうしないと殺さないといけないとなるから。

今更「殺したくない」とか甘いことは言ってられない状況だし


「はい……わかりました」


「よし、良い子だ…… 」


そう言って俺はその天使の頭を撫でてやる。

身長では俺よりも高いがしゃがんでいるので楽に撫でられる。

何故かその天使は俺に頭を撫でられて顔を真っ赤に染めている。

あれ?

まさか……

その瞬間この場には不釣合いなメルヘンな音と同時に、


《桐生魁は主人公スキル『ナデポ』を手に入れた》


というメッセージが表示された………気がする

とりあえず俺は安心したのかそこからの記憶は一切無い

そして気絶する直前に天使が


「ご主人様…… 」


って言ってた気がすることも無い………

感想等ありましたら宜しくお願いします。

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