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第二章②~ハザマトナゾ~

第十二話です。


今回から段々色々な意味で崩壊して来ますwww

現在俺は〝リンドブルム〟の背中に乗り、お空を飛んでる。

予想としては百メートルほどの高さで飛んでいる。

そのせいだろうかさっきから妙に息苦しい気がする……


『契約主様大丈夫ですか?もし無理ならば一度地上で休まれますか? 』


うん、気遣いは凄く嬉しい。

だけど休むよりもまずスピードを下げて欲しい。

さっきから風が当たって結構痛いんですよね……

乗せて貰ってるのでそんなことも言える筈が無く、只我慢しか出来ない現実……


すると、今まで山ばかりだった下の風景が一転した。

そこには俺が暮らしていた世界とほぼ変わらない町並みが広がっていた。


「これは一体……? 」


『驚きましたか?確か契約主様も〝あの世界〟の住人でしたね、あれらは時々〝此方の世界〟に辿り着く所謂〝漂着物〟ですよ」


漂着物?

馬鹿な、そんなことがあるのか…?

仮にもこの規模のものが無くなると少なくともニュースなどでも取り上げられるんじゃないか?

やはり世界は〝狂ってしまっている〟んだろうか?


「漂着物?と言う事はあんなものが時々流れ着くと言うのか? 」


『そうですよ、確かこの前は何でしたっけ?……え~と、〝げんしりょくはつでんしょ〟と言う物がありましたね』


まさかの展開キターーーー!!!

とうとう混ざってはいけないものまで混ざったか……

取り返しの付かない事をしてしまった気がする。


とは言っても電気が通ってないと意味も無いし、どうなのだろうか?

とりあえず見せてもらうとしよう


「すまないが、その〝原子力発電所〟のところまで連れて行ってくれないか? 」


『それはお安い御用ですが、時間の方は大丈夫ですか? 』


「ああ、それなら大丈夫。時間とかそういうのは書かれていなかったから」


多分書かれて無かった筈、だと思いたい。


「分かりました、少し急ぎますのでしっかりとつかまっていてください』


ちょっと待て!!

さっきより急ぐってマジでそれは勘弁

でないとリバースする可能性が高くなるから……


と思ったが時は既に遅し、

戦闘機も真っ青な速さで〝リンドブルム〟は空を文字通り〝翔けた〟



 

   *     *


「ハア、ハア、ハア……。お前は俺を殺す気か!! 」


『すみません……、今は反省しています』


ホントに危なかった……主に俺の生命的な意味で

で、現在周りを見渡してみるとそこにあったのは……


「これは……正しく〝原子力発電所〟だな 」


これは……あまりにも突発しすぎてコメントのしようがないな。

それもその筈俺の目の前にあったのは完全なる〝原子力発電所〟

〝ちなみに原子力発電所とは、原子炉を利用して、

核燃料であるウランやプルトニウムが核分裂反応をする際に発生する熱で水を沸騰させ、

その際に発生した水蒸気で蒸気タービンを動かして発電する発電所のことである。また、原子力発電を行う場所そのものを指す〟

(参考;Wikipadia『原子力発電所』より一部抜粋)


ということは中はまだ使えるんだろうか?と思いながら中に入ろうとすると、

入り口をすり抜けてしまう。

何度しても同じ結果だ。

〝物体はそこにあるのに触れない〟まさに〝蜃気楼〟だ。

その部分に心当たりがあるのか〝リンドブルム〟は口を開いた。


『これは〝蜃〟の仕業でしょうね…… 』


「〝しん〟って何だ? 」


『〝蜃〟とはその文字通り〝蜃気楼〟を発生させる龍の名前です。姿形は巨大な蛤と言う説もあったそうですが、

実際は〝蛟〟と同種の龍種ですね。確か、契約主様の世界で言う〝ちゅうごく〟という所にいたそうです』


へえ、成る程……

蛟って言うのはちなみに蛇っぽい身体で体長は三メートル程らしい。

中国が漢の時代に一度釣り上げられ、その時の皇帝が食して、とても美味かったと語っていたらしい。

しかし、肉の色は紫色だったとか……


「じゃあ、これも〝蜃気楼〟かよっ!! 」


おもいっきり近くにあった家屋の壁を蹴って見ると……実物だった。

だいぶ痛かったよ、ホントに……


『それは本物ですよ、契約主様』


「お前はいつも言うのが遅いっ!! 」


とりあえず俺が蹴った家屋の中に潜入してみた。

中は普通に綺麗で今まで人が住んでいたように綺麗だった。

本棚の本は整理されており、食器棚も整理整頓さてれいた……


極めつけは朝食と思われる食事が三人分テーブルの上に置かれていた。

勿論腐ってしまっているがな。


その後も家の中を捜索したものの特に何かという物はなかったので、

その場を後にして〝ティアマト〟というドラゴンの所へ向かった………



   *     *


「ここが〝ティアマト〟が居る所か? 」


『はい、その通りです。しかし、此処から先は私は入る事が出来ませんので後は一人でお進みください』


俺の目の前にあるのは巨大な口を開けた洞窟。

真に信じられない話だが、〝ティアマト〟というドラゴンは滅多に洞窟からは顔を出さない所謂『引き篭もり』らしい……


女神としてどうよ………その態度は


その後俺は〝リンドブルム〟に別れを告げ、ついでに契約もしてもらった。

ちなみにドラゴン達と契約するとそのドラゴンの力の一部を使えるようになるらしい。

また、契約しても契約印は刻まれないとのことだった。


そして現在俺はひたすら真っ暗な洞窟の中を歩いている。

相当先に光が見えている気がするのだが一向に近付く気配が無い。

それどころかむしろ遠ざかっている気もする……


ここで少し補足説明として先程〝リンドブルム〟に何故入れないかと聞いた所、彼曰く〝ティアマト〟自身が結界を張っているだそうだ。

それにしてもっさきから後ろに気配を感じるのは気のせいだろうか?

しかもそれが近付いているんだけど……

まさか幽霊なんてものがいる筈が無い……いや、さっきの光景を思い出せ俺。

俺は見たはずだ朝食の準備がされてあった家を、まさかあれは朝食を食べる前にドラゴン達に捕食されたんじゃあ……


トントン


誰かから肩を叩かれたので

後ろを繰りかえってみるとそこには息を切らしながら長い黒髪を垂らし、顔が隠れてしまっている女が立っていた。


「…………貞子だと……そんな馬鹿な… 」


そのまま俺は驚きのあまりに気絶してしまった。

薄れ行く意識の中でその女が、


「カイ様~!!、カイ様~!! 」


何て言ってた気がする。

結局またお前かよ…………………

感想等ありましたら宜しくお願いします。

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