第一話 【始まりの日】
私はただ、両親や兄弟…、家族に愛されたかった。
そのために勉強を頑張ったし、スポーツでも一生懸命色々努力を惜しまなかった。
でも、死んでも尚、愛されることはなかった。
家族は私にとって“いらない存在”だった。
理由は私には分からなかった。
ある近所の人達からの話によると私は“予想外の子供”だったらしい。
四人の子供を授かった母はもう、授かることがないだろうと思っていた。しかし、検査してみると
子供を身籠っていたため大層驚いたのはいうまでもないだろう。
後、噂では取り替え子と言われていた。何故なら、両親にあまり似ていないからだった。父曰くデパートの女店員さんに似ているかららしい。女店員さんはまだ、結婚もしてもいなくて父の勘違いだった。
家族構成は父、母、兄が四人、私の七人家族だ。
大学生の一番上の兄、高校生の二番目の兄、中学生の三番目の兄、小学生の兄がいる。
両親の父母はいるが別で暮らしている。
近くにいるのは父方の祖父母だ。
母方の祖父母は旅行に行っていて今はいない。
双方の祖父母とは私と仲良くしてくれて隠れてお菓子とかお土産をくれたりする。でも、置き場に困るから祖父母の家に保管して貰っている。
父は私のことを認めようとしない。母は父の命令に逆らえなくて泣いている。兄達は私に無関心。
私の家庭は安らぎの場所は自室のみだった。