第1話 転生先の異世界
第1話 転生神のお仕事事情
意識を失ってからどれだけ立ったのかは分からない、ふと目を開けてみるとそこには、70歳ぐらいの男が杖を持ち俺を見つめていた。その老人からは見た目とは裏腹に優しいながらもどこかたくましいそんなオーラが出ていた。「こんにちは、天之竜輝君ワシは地球担当の転生をつかさどる神じゃ残念ながら君は事故で死んでしまったのだよ」
「やっぱり・・・なんとなくそんな気はしていましたがいざそれを言われると何とも言えない気持ちになりますね、それはそうとあの親子はどうなった?無事なのか?」
俺は目が覚めてから気になっていたことを目の前の神を名乗る老人に聞いた。
「あの親子は無事じゃ怪我一つしてないぞ、やはりお主は優しいな自分のことよりあの親子のことを
心配するとは・・・やはりお主が適任か・・・」
「何の話ですか?」
「実はのワシの知り合いの神が管理している世界が少しやっかいなことになってての」
「具体的に言うとどうなっているのですか?」
「かつて魔王を倒すために召喚した勇者が次代の魔王となって、その世界を滅ぼさんとしておるのじゃよ新しい勇者を召喚したいところなんじゃがそいつはかなりの歳でな・・・勇者召喚にはかなりの力を使うから無理をさせるわけにもいかんそこで代わりにワシが召喚ではなく転生させることにしたのじゃワシも歳は取っておるが転生させてやるくらいのちからはあるのでの」
「なるほどそして親子を助け命を落とした俺が選ばれたと・・・転生しても記憶は残るんですか?」
「あぁもちろんじゃ普通は残らんのじゃが今回は魔王討伐という使命があるのでな忘れてもらっては元も子もない」
神様はそう言って少し笑みをこぼした
「それでどうじゃ?受けてくれるか?この使命を」
「分かりました、1度終わったこの命たとえ別世界だとしても役立てることができるのならその話受けさせてもらいたいです」
「お主ならそういってくれるうと思っていたよ有難う本当に有難う」
そう神様は涙を流しながら言った
「気にしないでください俺は好きで人助けをやっているのですから」
「そうか・・・ならば早速転生の儀を行うとしよう、あちらの世界で使うスキルを与えたいのじゃが何か希望はあるか?」
「そうですねぇ、武器と防具それと魔法を作れるスキルがいいですね」
「了解したではそのスキルを与え転生させるぞ、言語と文字は自動で翻訳されるから心配するな」
「何から何までありがとうございます」そう言い切った瞬間からだが光に包まれ「礼を言うのはこちらの方じゃ」と言いながら神様の姿が消えていった。
やがて目に光が差し込んできて目を覚ますと2人の夫婦らしき男女が目に映った。声は出せるようだが迂闊にしゃべらない方が良いと考え赤ん坊のふりをすることにした
「無事に生まれて良かったなヘラ」
「そうね、フレイこの子も他の子も大切に育てていきましょうね」「あぁそうしたいな」そう言って二人は俺に向かってほほ笑むのだった。