残機壱遊戯
「やっべえな。あの爆弾にある階にいたら、ゲームオーバーだな。遠隔爆弾なら、爆弾と同じ部屋にいたらおしまいってとこだな。だが、遠隔爆弾にしろ、時限爆弾にしろ、屋上にいるだけなら、爆弾魔の方が不利じゃないか?」
「それは多分そんなことはないよ。ボンバービルの爆弾魔の方には、任意の5つの監視カメラを見ることができるし、10個の赤外線センサーを使うことができるから、ちょうどいい具合にフェアなゲームなはずだよ。」
「なるほどな。最上階は35階だから、この12階から24階上がった屋上までに、監視装置も爆破装置も単純計算で一階に一個か二個あるってことか。で、こっちは爆弾にびくびくしながら、この手榴弾三つでどうにかしなきゃいけないのか。
いくらフェアと言えど、こちらは兎で、あちらは狩人のハンティングだな。こちらが獲物であることがいけ好かないが、狩人に野生動物の怖さを教えてやらなくちゃいけないな。」
私の体はテレビ台の裏に置かれた手榴弾を三つ手に取り、一つのピンを引き抜くと、力任せに天井へと放り投げた。放り投げた手榴弾は天井を貫き、上の部屋で爆発した。すると、天井が崩れ、瓦礫が上から落ちてくる。その瓦礫をひょいひょいと私の体はよけていった。
そして、瓦礫が吹き上げる砂埃が舞った後に部屋を見つめると、三階分の瓦礫の山と三階上の天井が見えていた。どうやら、手榴弾は二つの天井を貫き、二階上の部屋で爆発したらしい。私は再び、彼女の身体能力に驚いた。
「どうせ、この屋上で私を待ち受ける奴は、ゲームの才能を持った私だ。普通に戦っていちゃ負けるだけだ。
なら、チートでねじ伏せるしかない。」




