表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
情緒桜城  作者: 山本大介
5/20

二、心、乱れる①


 その日は、西の言葉の影響をモロに受け、仕事は散々だった。

 接客中には、お客様に態度がなってないと、お叱りを受け、ケーキを箱詰めしているとモンブランを落っことしてしまった。

 電話に出れば詰め物のお菓子の一部が賞味期限切れになっていたと、ヒステリックな声でクレームを受け、菓子折りを持っていけば「あんたじゃ、話にならん。社長を呼べ」と理不尽な恐怖を味わった。

 極めつけは配達にでたものの、家が分からず、一時間以上、道に間違った挙句、中のバースデーケーキが陽気でクリームがすっかり溶けてしまったのに気づかず、お渡しして、ようやく戻ると、まず十川に「遅い!」と怒られ、次の瞬間には電話が鳴って、「ケーキ楽しみにしていたのに!もう、おたくのところでは何も買いません!」と強烈に叱責されてしまう始末だった。

 その時の十川の恐ろしい顔・・・久しぶりに仕事を辞めたいと思った一日だった。


 隼人は仕事が溜まっていたが、残業する気にはなれず、21時に店が終わると同時に飛び出し、愛車を走らせて、国道三号線を南下させた。

 四十分ほどで熊本市内に着くと、立体駐車場に車を停め夜の街を歩いた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ