表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
情緒桜城  作者: 山本大介
10/20

三、③

 

「もちろん、肥後シリーズの売り上げは落ちているものの、売れ線である事は疑いありません」


「そらみろ」


「・・・しかし、中年、壮年層には和菓子は、完全に定着していますが、購買層世代の多くが20代から30代と考えますと、そういった世代にもアピール出来る和菓子の存在が必要だと感じます」


「ふーむ」


 後藤と西が唸った。


「洋菓子やケーキが新製品やリニューアルで宣伝販売した場合、一定の売り上げがあがる成果を考えますと、和菓子の新製品開発販売は大きな効果があると考えます」


 後藤はそこで身を乗り出し、


「では、肥後シリーズを凌ぐ、和菓子とは・・・」


「それは・・・」


 隼人は言葉に詰まった。

 十川が代わりに口を開こうとした時、西は手で制して、


「まだ、考慮中ってことだな」


「はい」


 後藤が何かを言おうとするが、機先を制し、西は、


「副社長、チーフ、あのぺーぺーだった城戸が、これほどまでの意欲を見せています。どうでしょうか?この企画やらせてみては」


 後藤は何か言いたげに口をもごもごさせていたが、機先を削がれ言葉が見つからないようだった。

 江崎はにっこりと笑うと、


「よし分かった。やってみてくれ城戸君、しかし期限は3か月後とするぞ」


「はい!」


 隼人の強張っていた表情は、途端に笑みがこぼれ右手で小さくガッツポーズをする。

 それから十川とガッチリ握手を交わした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] おおー! この先どうなるのか続きが楽しみです!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ