最終話
博麗の巫女が大声を発する。
「あんた達、言うことを聞く気が無いならせめてかたづけていきなさい」
「えーと、あの、霊夢そのなんだ。」頭をかいている魔理沙と天邪鬼の目が合ったとき、
[[逃げろ!]]魔理沙と天邪鬼は声を合わせて一目散に逃げていった
「あっ」アリスは取り残される。
「アリス、手伝って。」と霊夢
「えーと」
幻想郷では天邪鬼でなくてはいけない。
きびすを返し逃げようとするアリス。
「アリス」
いつになく哀れっぽい声が背中にのしかかってきた。
「お願い。間近に迫る大晦日と元旦は神社にとって全てなの。」
振り返れば泣きそうな顔でへたり込んでいる霊夢。リボンが哀れっぽくたれている。
「解ったわ。悪いのは私だし。」
「なぜ?レミリアが馬鹿な芸のために爆発させたのよ。当人が奇妙に驚いているのが不審だったけれど。」
「えーと。と、友達でしょう。友達を見捨てて逃げようとしたから、悪かったのよ」
「…アリス」霊夢の目には感謝が浮かび、アリスは汗ばんだ手で霊夢腕を取った。
掃除のさなか、なぜかばらばらのサンタ人形の破片が大量に発見される。
発見される度に霊夢の目が険しくなっていく。
誤魔化すように働くアリス。
「まあ、とにかく片はついたわ。肌寒い疑惑は残ったけれど」霊夢は鋭い目つきで仁王立ちに言う。
「ぜえぜえ。はつもうでにはかならず博霊神社にくるわ」とアリスは石灯籠に手をついて言った。
「そう。そうだ、ちょっと待ってて」
霊夢は手に持っていた箒をアリスに預けると、下駄をつっかけて社に上がり、開け放しのふすまの中へと入っていった。
アリスはその隙に逃げようかも思ったが、例によってきまじめな性格でそれが出来ない。
石灯籠を背にもじもじしていると、霊夢は社から何かを薄っぺらいものを手に出てきて辺りを見回した。
アリスが石灯籠から半身を出して片手を上げて合図をすると、霊夢はため息の後、濡れ縁の端を蹴り、げたも履かずにアリスの所まで飛来して手に持ったものを差し付ける。
「はいこれ」
霊夢はやや高いところから和紙で包まれた封筒をアリスに差し出した。
「ん?お駄賃?」
「違うわ。」稲妻のように早い返答が帰ってくる。
アリスは受け取った封筒をその場で開けてみる。
中には三つ折りにされた紙が入っており、一つ目の折り目を開くと来年のクリスマスの日時が書かれており、折り目を二つ開くと博例神社とあり、最後の三つ目を開くとそこには大きく招待状と書かれてあった。
「これは、招待状というよりはポスターね。」
「しょうがないでしょ、本当に招待状なんて作ったこと無いんだから」霊夢は宙に浮きながら弁解をする。
「せめてあなたと私の名前が書いてないと不手際だわ」
「そうね。」
「でも、霊夢、」
「… 」
「ありがとう。」アリスは両手に今貰った招待状を抱きしめた。
「そう、きっと来なさいよ
「ふん、スケジュールが空いていたらね」ともったいぶるところに、のこった人形が大爆発する。草むらからうししなせいじゃちゃん。
「やっぱりアリス、あんたも出禁よ」霊夢は怒気をはらんだ声でアリスに告げる。
「またね、霊夢。来年のクリスマスも必ず参加するわ」先ほどとは違って出席の決意を固めるアリス。
「出禁って言ってるのに」
「だから参加するってば」
「なによ、ほんと妖怪はあまのじゃくばっかりね。強く戒めるほどよって来るのだから。」
草むらから草まみれの正邪が這い出してくる。
「私ばっかりか。そりゃおもしろいなあ。」
「せいじゃ、あんたは来て良いわよ!」青筋を立てた霊夢は言う。
「うっ!!!」
「来年のパーティーも絶対に参加しなさいよね。待ってるわ!」
霊夢は冷たく言うとあまのじゃくの反応も見ずさっさと社に入っていった
「うううー」
大荒れが予測される来年のパーティーに参加したいが、来いと言われると来たくなくなる。
板挟みに頭を抱えこんでいた正邪はのこのこと霊夢に続いて社に入っていく。
「霊夢っ、来ないでって言ってくれる?」
「嫌よっ、ほら、招待状よ、絶対来なさいよ!」
「ありがとううううぅ!!」天邪鬼は後悔しきりの礼を述べた。




