5話
「どんないたずらをやろうか。同士よ」正邪は目をきらきらさせてアリスに尋ねる
「そうね、サンタさんの人形をいっぱい作ったわ」アリスは手のひらを広げて今作ったサンタ人形を見せる。正邪は少し残念そうな顔を作る。
「んー、あんまりおもしろくないなあ。たしかに用意せぬ小道具がかってに増えたら気味が悪いかもしれないけど、主催者以外はたぶん気がつかないね。」
「違うわ。誰が飾りを増やすなんていったのよ。飾りに紛れてパーティーへ内部侵入させて爆発させてやるのよ。」
「あははっ、爆竹みたいけたたましいやつだ。さぞ驚くだろうねえ」
「館ごと消し飛ばすのよ。」
「…。え?」
「せいじゃも気をつけてね。巻き込まれたら死んじゃうぞ☆。」
「え?」
「よばれてないのにじゃじゃじゃじゃーん」とせいじゃちゃん
「メリークリスマース」とアリス
「やっと来たんだぜ」箒に乗って客の間を一直線に超え出迎えてきたのは魔理沙
「え?せいじゃに言ったの?」アリスは魔理沙をまっすぐに見つめた。
「んなわけあるか、アリスに言ったんだ。誘いに行ったけど家の中が楽しそうだったので誘えなかったんだぜ、まったく」
「でも招待状が…」
「招待状なんてあるわけないじゃない。相手は妖怪よ、来たい奴は止めても来るし、そうじゃない奴は何言っても来ないわよ。」はくれい神社の主、霊夢は腰に手を当てて言う。その後笑顔になって
「アリス、来たければいつでも来て良いわよ。そのかわり、お酒か食べ物を持ってきてよね」
「お賽銭は」アリスは霊夢に尋ねる
「おさいせん。なにかその…懐かしい…響きね。なんだったかしら。」
「でもまりさは招待状をくれたって。」
「ふーん…。」と霊夢は感じない。
「それはな、アリスには来て欲しかったから、特別に私がアリスに送ったんだぜ」
「なんであんたがうちのパーティーの招待状を他人に送るのよ」
「いいだろ別に」
「魔理沙っ、ねえ」
「ん?」
「と、く、べ、つ?」
「ああ、クリスマスをアリスと一緒に過ごせてわたしぁしあわせだぜ」
「えへへ、わたしも」
そんないきさつを知らぬ正邪は、
「まったくとんだ奴に声をかけたもんだ。人形とクリスマスディナーを囲んでいる様を見た時の直感を信じていれば良かった。とにかくまごまごしていられないぞ。隙を見て逃げなきゃ命に関わる」
宿禰少名針妙丸は足早に立ち去ろうとする正邪を見つける
「せーいじゃ。こんなところにいたんだ。あの後大変だったんだからね」
「ん?姫様、なんでここに」
「二次会は合同でやろうと巫女から提案があったんだよ。それよりせいじゃ、みんなにちゃんと謝って…」
正邪は斜にまなざしを向けると、見当違いの質問をした
「ちゃんとお料理持ってきました?
「もちろん。一次会の食べ残しだけど、それが欲しいんだってさ。」
「そうでしょうね。あの巫女修行僧の食事を見て贅沢だって言ってましたよ」
「どんな食生活をしてるのさ。」
「それじゃあわたしは急いでいるんで」
「だーめ。またいたずらするんでしょう」
「今から帰るんですよ」
「それじゃあしょうがないね、お帰り。」
「はいはい。さいなら
「待った、おかしいね、」
「なぜ
「天の邪鬼がお帰りと言ったのに帰ろうとしたからだよ。」
「…」正邪の額から大粒の汗が一縷流れた。




