気が合う隣人
「今日どっか寄ってかない?」
帰り際、さっきとは違う見知った声の奴に話しかけられた。こいつは案外面白い奴だ。
「ああ、そうするか。」
「なら、どうしよか?俺の家来るか?テストもそろそろあるし。」
「任せるよ。」
「おし、じゃあ決定〜。あ、どうしよ。有明さん誘う?誘いたいんだけど。」
「あいつは無理だろ、女子とどっかお洒落なカフェでも行くんじゃないか??」
「はぁ、シャレオツなカフェねぇ。そんなところに有明さんを誘えたらなぁ。」
「そうだな、お前じゃ誘えねぇよ。なにせ、陽キャの鏡・有明様だもんな。まあ僕でも誘えないけど」
「「僕」っていうくせに「お前」って言うの違和感あるよなぁ」
「おい。話題逸らすなコラ。恥ずかしいだろ、自分で自分に毒突いてツッコミが来ないの」
「お前の恥ずかしさを表面化させようと話題逸らした訳じゃないぞ??」
「え、そうなのか。なら、なんでだ?」
「さぁ?何のためだろうか?」
「まぁいいや。アレ?何話してたっけ?」
「こういうために話題逸らしたんだよ」
「???」
はぁ、とため息混じりに鴨川は言う。
「さぁ?何のためだろうかな??なんかデジャヴだな。」
良くわからんな。まさか、自分がモテないことを誤魔化すためとか思ってないだろうな。それはレベルが低すぎるぞ、鴨川。
「まぁまぁ、いいじゃないかー、富士見ー。それよりも早く行こ。この前でたラノベの最新刊、読んだ?」
「おう。まだ僕は読んでないな。買ってはいるけど。ネタバレするなよ?」
「ふぅん、それは何?フラグな訳?フラグならばネタバレしちゃうけど?」
「そういうのは冗談抜きでやめろ。ネタバレされた時に漂う、なんとも言えない気まずさが僕は嫌いだ。」
「それは俺も同感だからやっぱネタバレやめるわ。」
よし、これでネタバレされずに済んだ。一先ず安心である。
「じゃ、行きますか、先行ってるよ。」
「おう、後で追いつくわ。」
まぁ、こいつとはラノベとかツイッターとか、色々と趣向が似通っている。そして何より、馬が合う。一緒にいて楽しいしな。こういう奴と、一生友達になりたいって僕は思うね。
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会話がメイン、心情描写少なめ。こんな風にするはずじゃなかったのに…泣
こんな感じで短めな奴多目です。まぁ行き当たりばったりなところあるのでご了承ください