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 懲役200年 囚人番号793

作者: 柴咲秋彦

一時間で20人近く殺し

捕まる3日間のあいだに43人殺した。

捕まる時に3人殺した。

裁判で懲役200年を言い渡された

この国には

死刑が廃止されていた。

刑務所生活は快適だ

食べたい物はなんでも食べれる

イタリアンでもフレンチ、和食でもまぁラーメンでも

予約の取れない名店の料理だって食べれる。

予約入れないと食べれないけど(笑)

時間はたっぷりあるから

半年でも待てる。

お酒も煙草も自由

毎月健康診断があり

病気が見つかれば

すぐに治療してくれる。

ただ、規則もある

外出は禁止

当たり前だが刑務所から出れない

いや、刑務所どころか

部屋から出れない

他人に逢えない

囚人同士も刑務官も会わない

気がつけば、ほしい物が手に入る。

自殺も禁止

中には、罪の重さに耐えられず

自殺するものがいるが

自殺出来ない様になってる。

刑を確実に全うするのが

罪を償うことになるらしい

自殺したい人間の気持ちは

わからないけどね。

そんな訳で

なんの不自由なく

刑務所生活を送ってる訳

汗水垂らして働くことも

突如意味なく殺されることも

病気で苦しむことも

最高の生活が行えるのだ

あと何年

刑務所に入れるのかな

突如、

囚人番号793

出所だ

起きろ

ベットの上に寝かされていた。

見知らぬ老人が目の前にいた

よく見ればそれは

鏡に移った自分自身だった

何してる早く起き上がり

出て行け

よく聴こえない

身体も思うように動かない

別の声が

当たり前たろう

200歳越えた老人なんだから

すぐに動けないよ

まぁ200年も寝ていたら

動けないけどね

本当に200年たったのだろうか

騙さされているのだろうか

刑務所の生活は

夢だろうか

もし、刑務所の生活が

夢なら

もう一度

刑務所に入りたい

あの生活に戻りたい

あぁ殺人鬼になりたい

別の声が聴こえた

無理だね

今のお前なら

蟻一匹も殺せないね



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