1歳の誕生日
はい、一歳の誕生日です。
でも田舎の農家の家なんで、そんなに生活に余裕があるわけではありません。
何時もの服を、綺麗に洗って清潔にしたことと、その服の上に白いハンモックのような物を着ての誕生会です。
ちなみにプレゼントは、マイスプーンです。
それを使って、1人でご飯を食べるのが儀式の一つです。続いて、神父さん?のような人かな? 同じように白の服を着た、流れる銀の髪のイケメンさんに、手のひらサイズの水晶を渡されました。それを、手で握ると、魔力の種類によって色が、魔力の量によって、光る量が変わるようです。
異世界転生物としては、主人公がこういうのでチートを発揮したりするのですが、ぼくはどうでしょう?
物凄く、どきどきします。
取り敢えずは、家族が見守る中、1人貰ったスプーンでおかゆの様な物を食べます。
この日までは、絶対自分で食べるのではなく、必ず食べさせて貰うのが伝統だったので、すーごくこの日がくるのを指折り数えて待っていました。
自分で食べれるのは嬉しいですが、じーーーーーと見守られる中というのは、恥ずかしいですし緊張するものですね・・・。
なんとか食べ終わって、次は、魔力検査です。
さて、どうでるか。
言われるままに、水晶を握り・・・!!!!
ははは、予想道理といえばそうだけど、7色の色がオーロラの様に、部屋一杯に埋め尽くされました。
神父さん? が、驚きで固まっています。
両親も兄弟もみんなぽかーんとしていて、ちょっと困っちゃうかな?
「えっと。もういい?」
取り敢えず、神父さん? ああもういいや神父さんで。その神父さんに渡しました。
固まっていた神父さんもゆっくりと解凍され、ぼくの両親の手を握って、なにやら早口でわめきました。
うーん。スローライフでいいんだけどね。
チートはイラン。
神父さんが何を考えているか想像が付くけど、お断りで決定です。
さて、なんといって断るか。
悩みどこです。
それより、早く外で遊びたい・・・。