母の日のプレゼント
今日は大事な日だ。今日は自分のお母さんに感謝する日。
何をしようかな?何をあげようかな?
とボクは迷ってしまうなぁ。
そう悩みながら友達にそのことを話した。
「やっぱり普段手にすることができない物がいいなぁ。宝石とかブランドとか…。値段は張るけど、喜ぶよ。」
とある友人が言った後
「それもいいけどね…。でもお金や高いもので喜ぶとは限らないよ。例えば手作りとかはどうかな?一生懸命に作ったものは気持ちが籠もっていていいと思うな。」
と別の友人が言った。
「そうだなぁ。お母さん何時も家事で大変だから、家事の手伝いすれば喜ぶぞ。」
と別の友人が言った。
うーん。家はそこまでも裕福じゃないし、思いつくものは買うの躊躇うなぁ。不器用だから、手作りの出来は期待できないし…。
家の仕事は何時もやっているし…。うーん。
自分のお母さんに何をあげるか議論していると、1人加わらずにいた友人がこう呆れたように言った。
「要は渡すものの出来や貴重さではなく、どうしたらお母さんに感謝の気持ちがきちんと伝わるかだろう。お前が懸命に考え、やったことなら伝わるんじゃない?お前を心から大事に思って愛してくれたお母さんならば」
それをきき、周りの友達もはっとした。
どんなにすごいプレゼントであっても、
どんなに意匠凝らしても感じた物でも
心が籠もって伝わらなきゃいけないのだ。
でなければ、本当に送る意味がない。
「各々がこれをやってあげたいことをすればいい」
と友人達の間で出した結論だ。
ボクは赤いカーネーションの花束と共に帰路を急いだ。
お母さんに会ったら何をしようかな?
何を話そうかな?
そんな期待と高揚感を胸に膨らませながら家の扉をたたいた。
お母さん、いつもありがとう。