星の言葉
《星の言葉》
日の入 そこに何かを見る人
透徹した空の向こうに 眠るのは
言葉も知れぬ民
深い溝 壊れた橋でも渡る人
徹底して夢見がちな信念ほどに
恐れる物は無い
その直向きさが仇となり
その直向きさが糧ともなる
開く扉は何時かは閉じて
新たな扉を打建てる
通る者の無き扉もあれば
破壊される扉もある
何時にも増して高い空に
星の啓示がまた一つ
滅び滅ぼされる前に人は
その弱さに打勝てるのか
誰も何も居ない星からは
もう何も生まれない
蒼の星 全ての言葉を操る人
それでも一つの意思だけでは
届かぬものと諦める人
集う下 一つの言葉を叫ぶ人
喜びよりも怒りこそが
人心を強固な迄に 一つに繋ぐ
その力強さこそが何かを生み
その愚かさこそが何かを殺す
星の扉は 人の為に創られたのか
人の扉は 破壊の為に創られたのか
新たな扉が無数に建つ傍らでは
古き扉が閉ざされ また消えて行く
何時にも増して高い空に
星の言葉を探す瞳
求められるべき強さとは
容易には会得し難いもの
全ての言葉を知ろうとも
何も生まれぬのなら意味は無い
日の出 そこに何かを見出だす人
何があろうと曲げぬ意志にも
ある種の力は存在する
星が人にまだ寛容であった
その時代から 変る事無く