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死喚ぶ者



《死喚ぶ者》




惑わしの灰色の霧に囚われる

吐く息には神の意志が宿っている

折れた枝を拾い明かりを灯したら

最初に見えたものに従いましょう



死を喚ぶ角笛を私は持っている

竜の翼が力強く羽撃いた大空に

約束された時を目指し 求めながらも

果て無き高みに脅える者でしかないのだ



高らかに響くのは

大地と海とが奏でる歌

明日は知れずなどとは語るまい

旅人は過ぎ去る最中(サナカ)を行くのみ



惑わす霧の向こうに在るものが

聖なるものでも 邪悪なものでも



世界を創る柱へと捧げた あらゆる祈りを

無情にも篩に掛けるのは祈りを捧げた者達

破れた旗や 砕けた王冠を拾い集め

眠りを知らぬ亡者達は死の譜面を記す



恐怖に抗い命を生きる有限を

歓びで彩る幸福を知る事も無く

餓えた心は灰色の霧に囚われた儘

さあ 再生を許す笛の音よ 彼方迄も届け



高らかに響くのは

全てを等しく包む 天の創りたもうた音色

恐れを知らぬ無知は どの様な道も創れる

争いの中に 消えるのみの命であろうと



死と生とを繋ぐ角笛が鳴り響く

言葉は虚ろの最中を彷徨えども

吐く息には神の意志が宿っている

私を創りたもうた神の意志が…





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