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花を摘んで
《花を摘んで》
花を摘んで行こう
古びた石畳の あの道
陽気な風の誘う儘
鼻歌混じれば尚 楽し
吟遊詩人の弦の音に
精霊達も聴き惚れる
輪を成し踊れよ村娘
遠い異国に恋い焦がれ
花を摘んで行こう
昼下りの穏やかな小路
陽溜まりの仔犬と 壁画の天使
小さな隠れ家へと続く道
青い瞳に囁く風が
森の香りを運んで来たら
蜜酒を注ぐ杯を交わそう
やあ兄弟 陽気な歌が聴こえるよ
花を摘んで行こう
歴史が密やかに眠る村の通り
軒先の女神に天の光が降り注ぐ
なあ兄弟 今日の良き日に乾杯を