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創造の樹
《創造の樹》
一つと落ちる実を拾い
半分を地に
半分を脳に捧げましょう
生まれては忘れる
言葉を繋ぐの
理解なんてまた別の話
零れる儘に 陽の金にも
月の銀にも 塗り変わる
悟りを得た誰かの手が
書き列ねる言い分は
誰かのもので良い
私の意思が生み出す言葉
其こそが
私の得た答えになるのよ
原初の宇宙に生じた力が
全ての事象の根源となり
小さな命を撒き散らして
可能性を投げ付けた世界
有限の中の無限を探すの
時に夢幻にすげ替えられても
朽ちた実が新たな芽を育む様に
軈ては土に還る何時か迄
脳に注いだ知識の水面に
知恵の小舟を落としたら
弾ける音楽の嵐に投じて
新たな言葉の出来上がり
創造の樹から熟れ落ちた
色鮮やかな実を拾ったら
半分を世界に差し出してみるのよ
苦いだけの 実だとしても
