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世界の終りと創世神話
《世界の終りと創世神話》
白き混沌 色彩を鎧う
偽りの影 幾つも抱いて
凌ぐのは 降る痛み
迷い込んだ 此の時
蒼を巡らせる空
眩いのは日暮れ迄
夜の精 ダンスは新月の夜
光を逃れ 罪さえ欺く
時の刻限 あとどのくらい?
命の返還 催促するのは誰?
薔薇の門が閉ざす
淡い木漏れ日の下
鋭い爪を伸ばすのは
死神か それとも私自身?
死のダンスを踊りましょう
鎧った全ての色を解き放ち
私の全てを終らせましょう
新たな世界と
其の地に産まれる子等の為
黄昏には 麗しの金色を
暁には 咲き誇り散った薔薇の色を
新たな世へ捧げましょう
けれど 夜の闇も残して行くわ
其処は私の知らない世界
なれど 私の全てが色付く世界
私は元始であり 終焉
此より先は 与り知らぬ