オーディオ文字起こし(取材1回目)
【録音データ概要】
ファイル名:Interview_001_M-san.mp3
録音日時:令和六年十一月六日 午後二時十三分〜午後二時四十一分
録音場所:嘆街「喫茶むらさき」
証言者:M氏(仮名・三十二歳男性・元入居者の友人)
音質:一部不鮮明・ノイズあり
【文字起こし】
――:田島さんについて教えてください。
M氏:高校の同級生でした。真面目な奴だったんですが、黯哭館に住むようになってから...変わりました。
――:どのような変化でしたか?
M氏:最初は壁の音を気にしてました。隣の部屋から聞こえる音。でもだんだん、上からじゃなくて(聞き取り困難)...下から聞こえるって言うようになって。
――:下から?
M氏:床を叩く音。夜中に。でも階下は空室なんです。それで田島が床板をめくって確認したら...
(約5秒の沈黙)
M氏:土でした。普通のコンクリートの下じゃなく、黒い土がびっしりと。
――:建物の構造上、それは?
M氏:(ノイズで一部聞き取れず)...おかしいんです。床下に土があるなんて...しかも(雑音)...何かが混じってるような...
――:何かとは?
M氏:分からないです。でも田島は「これは埋めたんじゃなくて、埋まったんだ」って言ってました。意味が分からないですが。
(カップを置く音)
M氏:その後、田島は夜中に床に耳を当てるようになって。「下から声が聞こえる」って。複数の声だと。
――:声の内容は?
M氏:(声を潜めて)名前を呼んでるって。田島の名前を。でも...
(雑音により約3秒間聞き取り不能)
M氏:...もう連絡が取れません。最後に会ったのは3年前です。
――:最後の様子は?
M氏:「下に行かなければならない」って言ってました。どこの下か聞いても答えてくれませんでしたが...
(録音終了)
【音響解析メモ】
14分32秒付近から継続的な低周波ノイズを検出。音源は特定できず。背景に微かな土を掘るような音が記録されているが、録音場所周辺では該当する作業は確認されていない。




