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男は人間でも神でも変わらないものなんだな・・・
俺も昔は好きな子に気に入られようとあれやこれやをやっていたが、結局それは独りよがりで終わったもんだ・・・
だがしかし
「神の色恋沙汰に巻き込まれた俺はどうなる!!」
俺死んだんだよな?それでここに来たんだよな?
じゃあこの先どうなるんだよ俺
このまま天国行く感じか?いや俺天国行くほどいいことしたか・・・?
いやいや地獄行くほど悪いこともしてないし・・・!
デニウスは顎を手をやりながら深く考えているようだった。
「まあそうなるよな・・・全ては私の独りよがりの結果・・・すまない・・・」
その目は少し潤んでいた。
ええ・・・泣いちゃうの神様・・・
「ま、まあ元気出せよ!ヘレーナ様もお前のこと嫌いとかじゃないと思うぞ!やりすぎちゃうってことは俺も経験あるし・・・ハハハ・・・」
何とも言えない空気が場を包み込んでいた。
「ヘレーナ・・・僕どうすればいいんだ・・・」
先ほどの威厳ある声はどこ行ったのかと思うほどの情けない涙声
しかも神様体育座りで丸まっていた
神様も体育座りするんだ・・・なんて思ってしまったが
このままじゃだめだ!俺これからどうなるのかわからないし!そのうえデウニスを延々と慰めることになってしまう・・・!
「デウニス様!じゃあ俺がその問題何とかしてやるよ!!」
俺は何とかこの場を切り抜けようと言葉を発した。
「え??」
デウニスは何とも情けない顔で俺のほうを見た。もう涙と鼻水で顔ぐっちゃぐちゃじゃねえか・・・
「ヘレーナの世界が人口爆発で食糧難と経済崩壊だっけ?それをどうにかすればいいんだろ!」
「そうなんじゃが・・・」
「整理すると、まずデニウスが俺をその世界に転生させる。そして俺がその世界の問題を解決する。するとどうなる?」
「どう・・・なる・・・?」
「デウニスの采配でその世界を救ったことになるんだよ!そしたらヘレーナはどうおもう?」
「ヘレーナは・・・」
「問題解決してくれたお前に感謝して好意を持つんだ!」
「!!」
「ヘレーナが私に!好意を!!」
神様ちょろすぎるぞ・・・やはり男はどこでも同じだな・・・会社の後輩を慰めていた時のこと思い出した・・・
「ただこれは俺が転生しなければ実現しない」
「だから俺を転生させろ!!!」