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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第二章 学校編
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鉄骨

「あの教師は恐竜を一度見ている。化物と呼ぶのは不自然だ。あの二人の登場、刑事達が何かを見つけたのか、それが殺人鬼出現のスイッチとなったかもしれない」


 教師は恐竜に復讐するつもりだったが、その罠とも考えられない事もないが、俺達が夜見与那を調べているのを教師が知ってるとは思えない。


「助けに行く……というよりも、殺人鬼の存在を確認しに行きますか?」


 教師は放送する時点で、殺人鬼に場所を教えているようなものだ。それでも無事でいられるのは安全な場所だと思ってるからに違いない。放送中もドアを壊そうとする音は聴こえてこなかった事からも(うかが)える。名無しもそれが分かっているかもしれない。


「いや……止めておくべきだ。教師は助けを求めたが、襲われている音は聴こえてこなかった。別の場所に移動したのなら、俺達を狙ってくるかもしれない」


 もし、河相宗が殺人鬼だとして、夜見与那の体を所持した状態であれば、襲ってくる可能性はないだろうか? 俺達や隠見達も【指】を所持している。警戒はしておくべきだ。


「『捧げ物』を持ってるせいで狙われるかもしれないわね。鏡二人を狙ってくれると私達的には助かるんだけど……」


 彼女も教師の放送は聴いているはずだ。何処かに隠れるなりするだろう。俺達が捜さないと駄目になれば、面倒な事になるわけだが……


「殺人鬼が出ようと、私達の行動は変わらないですよね。まずはPC室に。記者の死体を確認するためにトイレも調べる」


 進路指導室の探索を継続するが、見つかったのは【鉄板】二枚と【麻酔薬】【回復薬】のアイテムだけで、他に情報は用意されてなかった。


【鉄板】は武器というより、防弾チョッキの代わりになるぐらいの大きさ。殺人鬼の武器が何であれ、身につけても損はない。それをラビと名無しが装備する事になった。


「よし……ドアを開くぞ」


 俺は進路指導室のドアを開け、廊下の左右を確認する。教師が放送室に逃げ込めた事を考えると、殺人鬼がいたのは一階。こちらに移動するなら階段を利用するはず。ここからでも見る事は出来るはず……


 廊下から二つの音が響き渡る。一つはギシギシギシと擦るような……引き摺るような音。もう一つはカツーンカツーンと固い物同士がぶつかる音。


「あれは……鉄骨?」


 廊下の先。階段付近に赤い色の鉄骨が見えた。鉄骨といえば、河相宗が事故現場で死亡した原因は鉄骨に潰されたのを思い出してしまう。


 そして、学校での殺人鬼の全容が見えた。いや……あまりの姿に、奴と目が合ってしまった。


 河相宗……だった物というべきか。彼は事故の際、下半身が潰された。それを補うために鉄骨と同化。上半身さえも鉄骨の継ぎ接ぎで出来た状態。そこに河相宗の顔がついているだけの化物だ。夜見与那の首は、鉄骨の腕部分が檻のようになっていて、そこに入れられている。教師が見たのは河相宗で間違いないだろう。


 だが、河相邸の監視カメラに映ったのが河相宗の幽霊ではなく、別の人物となってしまう。あれはきちんと人間の姿をしていた……


「何よ……あれ……鉄骨人間? あんなのどう戦うのよ。」


 俺が固まっている事で、ラビも廊下の先を覗き込んでしまい、驚きの声を上げた。


 体が鉄骨で出来ている以上、ナイフや銃が効果があるのかどうか。心臓があるように見えず、狙うとすれば頭部分しかないのだが……鉄骨に組み込まれているのなら、頭自体もその固さを有しているかもしれない。

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