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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第二章 学校編
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鏡二人

「三年全員の分があるのか……」


 山積みの書類から夜見与那と鏡二人の進路と成績表を探してみる。成績表には本人の証明写真が貼られているのだが、ボケた映りになっていたり、名前が虫食い、白紙の状態なのは記憶が曖昧な部分がある。いや、夜見与那が全員分を知るはずがないのだが、さっきの教師の記憶も混じっているのか?


「名前の順番で並んでいるなら……」


 クラスは無視し、ア行から始まり、カ行、サ行と続いていく。


「鏡二人……あった。写真も鮮明だ。成績はそこまで良くないみたいが……美人の部類に入るのか」


 鏡二人の顔写真からはモデルのような雰囲気があり、笑顔で映っている。取り巻きがいてもおかしくはなかったかもしれない……が、逆に妬みに合う可能性もある。


 問題なのは鏡二人の進路希望の紙がない事だ。『捧げ物』をして開けたのだから、誰かが持ち出すのは無理だろう。となれば、最初から無かった……現実側では途中で必要が無くなったのか? 


「それなら、夜見与那の方はどうなんだ? どちらかが無かったりするのか?」


 書類を次々と捲り、夜見与那までたどり着く。やはり、それまでの書類はどれも何かが欠けている。


「夜見与那……河相与那本人なんだろうが……」


 顔写真を見ると、年齢が違うが本人だと分かる……が、あの威圧的な雰囲気はない。写真からでも冴えない、暗い感じ……目が死んでいるような……鏡二人の写真とは対照的だ。


「成績はかなり優秀だな。オール5に近いのに……進路希望は就職なのか」


 夜見与那の成績はテストは九十点台ばかり、五段階評価の5。副教科の体育等で4があるぐらいだ。推薦や奨学金で良い大学にも行けそうなのだが……進路希望の紙はあり、就職一択になっている。


「ちょっと……これを見てよ」


 ラビが見つけたのは新聞。学校新聞ではなく、この学校当時の新聞だ。年号も二つ前の物になっている。そのタイミングで、ガラガラガラ……とドアが開く音がした。


 隠見達は逆の西側にいて、恐竜は先程別れたばかりで、『捧げ物』が必要な場所には俺達がいると予想は出来るはず。となれば、NPCの教師か……


「一体何の用なのよ……って、誰よアンタ達……」


 ドアは開けたのは教師ではなく、鏡二人。成績表と一緒にあった写真と同じ。そのままの姿で現れた。そして、俺達の姿を見て、すぐさま逃げ出してしまった。無変な仮面をした三人組がいるのだから、当然なんだろうが……あまりの出来事に俺達は追い掛けられずにいた。


「彼女は一体……」


 名無しは彼女が誰なのか分かっていない。


「鏡二人だ」

「鏡二人よ」


 と、俺とラビは同時に声を出していた。


「ん……何故、ラビが鏡二人を知っている? こっちには成績表と一緒に顔写真があったんだが」


「新聞よ。彼女は亡くなった事が載ってるの。屋上から飛び降りたらしいわ。自殺扱いにされてるんだけど、詳しい情報は字が崩されて読めなくされてるわね」


 鏡二人が自殺? 進路希望が無かったのはこれが原因か。これは苛められいたのは鏡二人と取るべきなのか。


「彼女の登場があの教師と一緒なら、意味があるはずですよね。それも殺しても構わない理由が」


 名無しがボソッと口にした。彼女の登場には意味がある。それも写真を見ただけでなく、ラビが亡くなっている事を確認した後で……だ。

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