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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第二章 学校編
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逃亡

「待て!!」


 教室の廊下は前回恐竜が窓を割ったわけだが、教室の中が荒らされた形跡はない。彼の目的は教師だけなんだろう。


 名無しは二人の間を割り込むように声を出し、銃を構えた。その向かう先は恐竜の方だ。


「ん? お前達か。こいつは……」


 恐竜は俺達の存在に気付き、視線をこちらに向けた。それが悪かったのか、教師は恐竜に体をぶつけた。


「覚えておけよ!! こんな事した罰は与えてやるからな」


 そして、体当たりをした勢いを利用して、捨て台詞を残して、教室から逃げ出していく。


「くそっ!! 面倒臭え……お前達が邪魔しなければ、殺せたのに」


 恐竜は物騒な言葉を口にし、俺達を置いて、教室から出ていこうとする。


「ちょっと!! 少しは説明しなさいよ。あいつは何者なのか。殺そうとしたのもそう。記者が殺されたみたいなんだけど、アンタの仕業じゃないわよね」


 ラビが恐竜に喰い掛かる勢いで問い詰めた。恐竜の行動や発言が怪しいと思うのは仕方がない。


「記者が殺されたのかよ。言っておくが、俺じゃないぞ。俺も誰かに攻撃された側だからな。お前達の中に犯人がいるんじゃないのか?」


 恐竜は暗野の死の事で、足を止めた。本当に知らなかった様子だ。それに昨日の行動を見ると、昨日よりは落ち着いた感じがする。


「攻撃されたって……記者以外はサブ【MISSION】のために三人と五人で団体行動してたんだから、アンタを狙えるわけないじゃない。出来たとすれば記者ぐらいじゃないの」


 暗野は単独行動をいたが、恐竜とは反対側の校舎、図書室にいたはず。勿論、どの時間帯だったかになるが……


「それともさっきの男が、実はアンタに攻撃してきた奴だったわけ?」


「いや……記者殺しを俺達の誰かと疑ってる時点で、それはない。それに俺達を疑うのは殺人鬼が出現しない、昨日の出来事だからだろ?」


「ふん……俺がお前達を疑うように、俺を疑っても構わないさ。最初に言ったが、クリア達成者は一人。互いが利用する立場だ」


 恐竜のスタンスは単独行動になる。未だに攻撃してきた相手が分からないのだから、説得は難しい。


「だが、いちいち行動を止められるのも鬱陶しい。PC教室に行ってみろ。『捧げ物』をして、開くようになってるからな。そこであの男の事が分かる。殺しても問題ない……殺した方が得かもしれない事が」


 恐竜は【腕】を所持しているのは分かっていた。それをPC室で使ったわけだ。そして、何か情報を得た。『捧げ物』がある部屋に情報はあるのなら、あの教師はそれを何か知っている……


「ちょっと……それはメイン【MISSION】に関係するわけ? 会議室に表示されたんだけど、スマホの方でも確認出来るはずだし」


 ラビの言う通り、一番重要なのは暗野の死や夜見与那、鏡二人の情報ではなく、学校の脱出経路確保。それを蔑ろにしてはならない。


「どうだろうな。ただ……『捧げ物』は全部やるべきではないかもな。それにも意味があるだろうし」


 恐竜は意味深な言葉を残して、今度こそ教室から出て行ってしまった。

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