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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第二章 学校編
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宣言

「……殺人鬼に対してはどう思う? 登場するのは九時以降か、それとも日が変わった時間からか」


「九時……と思いたいところですね。条件がないと出現しないかもしれませんし。何かあったんですか?」


 条件というのは【脱出ルートの確保】があるからか? それが揃ってから殺人鬼が登場して……逃げ切る。それはあるかもしれないが……


「俺がログインする前だ。学校で怪奇事件が起きたらしい。被害者の名前は公表されてないが、学生や教師ではなく、男性の不審者。女子トイレに首なしの死体があったらしい」


 ミミには聴かせたくない話だが、一人で会議室から出すわけにもいかない。これは全員が知っておくべき事だろう。


「それは……その死んだ男性が記者かピエロかもしれないって事なの? 今の舞台が学校だから?」


 ラビが疑問に思うのも分かる。【ボーダーライン】と関係すると決めつけるのは早い。暗野やピエロがログインでもしてくれれば解決するのだが……


「探偵さんが言いたいのは、どちらが亡くなったとしても、【ボーダーライン】内で殺人鬼が殺したのか? です。その不可解な事件が連動していたとすれば、いつ殺されたのか。それが前日だったら……」


 名無しが言う通り、その人物はいつ殺されたのか。殺人鬼が目覚める前なら、プレイヤーの中に犯人がいるかもしれない。


「ストップ!! それは協力関係に亀裂を生みます。その事件が無関係だとしても、疑心暗鬼に陥る事になりますから。ラビさんはサブ【MISSION】のため、三人行動しないと駄目だから、『捧げ物』が必要な部屋に前回同様、探偵、 名無しさんと向かってください。私が持っている【指】も二つとも渡しておきます」


「それは翁達が来るのをミミちゃんと一緒に待つわけ?」


『捧げ物』の【指】は重要な物だ。ゲームクリアに必要な情報が隠されているかもしれない。危険が潜んでいるかもしれないが、それを渡す事にラビは疑問に思ったわけだ。


 だが、俺は隠見の行動に予想がついた。翁達がいつ来るかも分からない状況で、ミミだけを待たせるわけにもいかない。患者衣も着ているのなら、時間が限られている可能性がある。彼女自身謎な面もあるわけだが、一番重要なのは……


「いえ……私とミミちゃんで学校のトイレを確認して周ります。死体があるとすれば、場所はそこしかないですから。危険度は同じくらいかと。それにミミちゃんのサブ【MISSION】も少ない人数の方がいいでしょう」


 ミミのサブ【MISSION】は【スパチャで10000G集めろ】だ。人数が少ない方が目立つ分、貰える可能性は高くなる……のはVIP次第になるのだが……


「危険度は刑事さんの方がだね。ラビさんのサブ【MISSION】達成も大切だけど、全員でトイレを確認してもいいと思うけど」


「私もそこまで鬼じゃないわよ。死体があるのかを調べるのは、協力関係を続けるためにも重要だし、『捧げ物』の場所も全員で周ってもいいわ。ミミちゃんのサブ【MISSION】も、私同様今回は諦めてもらって」


 名無しとラビは今いる全員で行動する事を提案した。だが、学校の脱出経路確保には期限がある。全員のプレイ時間によるだろうが、余裕を持たせるとは思えない。死体の確認するのは重要だが、それだけに時間を取るわけにもいかない。


「私はお姉ちゃんと二人でも大丈夫だよ。魔法少女に不可能はないんだから」


 ミミは隠見の手を握り、もう片方でステッキを(かざ)して、高らかに宣言した。

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