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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第二章 学校編
63/98

トイレ

「さてと……どっちから調べる?」


 男子、女子とトイレが分かれているのは当然だが、俺とラビ自身を指差すわけではなく、トイレの方に向けたのは……


「何だ? ラビも男子トイレに入るのか」


「そうよ。探偵君も女子トイレを調べるの。見ていない間に何かするかもしれないでしょ? 信用するなら、別々でも構わないけど」


 これはラビに試されているのか。もしくは、イタズラされているのか? 体育館のように罠が仕掛けられている事はゼロではないが……


「冗談よ。今日が終わったり、サブ【MISSION】を達成すれば別行動になる事が多くなるわけだし」


 ラビは笑いながら、女子トイレの方に入っていく。男子トイレも側にあるので、ラビが叫んでも、すぐに駆け付けられるだろう。


「名無しは……中には入らないのか?」


 中性的な声と姿で男女どちらなのか分からないが、どのトイレに行くかで分かると思ったのだが


「私はここで待ってますよ。その方が中立……平等だと思いますから」


 名無しは廊下で待つ事を選択した。俺とラビがトイレを調べている間に何処かへ行く……といっても、いつ戻るかも分からないのだから、それも難しい。


「そうか。無理強いする事でもない。何かあった時はどちらにしても中に入ってきてくれ。くれぐれも一人で何処かに行くなよ。この距離ぐらいなら三人行動の時間に入ると思うからな」


 脅しではないが、ラビにとってサブ【MISSION】クリアに

重要な事であり、少しの時間差で疑いを持たなければならなくなるからだ。


「大丈夫です。私もそこまで馬鹿ではありませんよ。まぁ……どの距離までが三人行動になるかを確認する事はありかもしれませんが」


「良いんじゃないの? けど、片方が残ってる間にね」


 名無しとの会話が聞こえてたいたのか、ラビの声が返ってくる。そこまでトイレが広いわけでもなく、調べるのに時間は必要ないのかもしれない。


「俺もすぐに調べないとだな」


 男女共に扉が付いているタイプで、外からでは内部が見えないようになっている。


 中は小便器が三つと個室が二つ。一番端が用具入れになっている。手洗い場も二つある。男子トイレだからといって、汚い感じは全くない。


「何かあるとすれば個室の方になると思うが……」


 ふと、手洗い場の方に目を向けた。そこには鏡があり、俺自身が映り込んでいる。それは間違いでないのだが、一つの違いがあった。今はヘルメットを着けた状態なのだが、鏡には素顔が晒されている。


「……これも怪異の一つに入るのか」


 ヘルメットを脱いでみても、変化は起きない。プレイヤーの素顔を知るための術なのか。ラビの方も同じなのか、名無しはこの事を知っていたのだろうか?


 次は個室を調べていく。学校の怪談といえば、【トイレの花子さん】が有名だ。男子トイレの場合は【太郎君】や【ヨースケさん】もある。他には【赤い紙、青い紙】があり、これも派生すると数種類ある。原型はカイナデというお尻を撫でる妖怪らしいが、それは今は置いておこう。


「何もないか」


 ピエロのサブ【MISSION】が【学校の怪奇を三つ以上見つけろ】という事もあって調べているが、【トイレの花子】は三階の三つ目のトイレが本命であり、ここには個室は二つしかない。【赤い紙、青い紙】でも聞いてくる相手はなし。ここで出現すれば、殺人鬼扱いでもおかしくないからだ。これはある程度は予想していた。


 次に用具入れ。そこにはスッポンやホース、ブラシ等の本当にトイレ掃除に使う物ばかりで、武器になりそうなのはない。


「後は……ゴミ箱の中ぐらいだな」


 トイレの中にも手洗い場近くにゴミ箱が設置されていた。その中身を確認すると、血塗れの紙とナイフが隠されていた。

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