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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第二章 学校編
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「刑事側も『捧げ物』が必要な部屋を見つけているかもしれない。人体模型が有力なら、【通話】しておくのも手か」


「良いかもね。早めに情報を共有しないと、争ってる可能性があるから」


 俺は放送室の『心臓を捧げよ』も【カメラ】で撮り、隠見に【通話】をした。ラビが言ってるのは多分ミイラの事だろう。


「……はい。そちらに何かありましたか?」


 隠見は落ち着いた声で話している。まだ、『捧げ物』が必要な部屋を見つけていないんだろうか?


「こっちでは『捧げ物』を差し出す事で開く部屋があるんだが、それが体の一部になっているんだ」


「やっぱり……こっちも一階に下りて、技巧室とかを見ると、『左足を捧げよ』や『指一本を捧げよ』がありました」


 やはり、隠見の方でも『捧げ物』が必要な部屋はあるらしい。指の捧げ物も複数あるのも予想通りだ。


「それに関して、争う事にはなってないかと思ってな」


「……ああ、納得です。こちらは大丈夫ですよ。それにこっちも同じ理由で連絡しようとしてましたから」


「同じ理由? 人体模型の可能性に気付いたのか?」


 ミイラかミミが学生だとすれば、人体模型に気付いたのかもしれない。落ち着いているのもそのためか。


「人体模型……それを復元する」


「ちょっと待て。もしかして、お前が犠牲になるつもりで」


 隠見達は人体模型に考えが至っていなかった。誰かが犠牲になると言っても、隠見なら止めるはず。それとも、隠見が……


「流石にそれは……食堂にあった自販機です。一本二千円で【指】が売ってました。普通なら怪しくて買わないと思うけど、『捧げ物』を先に見ていたので」


 隠見達は一階の食堂に行き、自販機を見つけた。隠見自身、【ボーダーライン】で何かを買うのは初めてだが、最初に買うのが【指】になるとは思わなかっただろう。


「売っていたのは指だけか? 何度も買えるなら」


「指だけでした。買えたのは五本……しかも、各々(それぞれ)の指で、親指、人差し指、中指、薬指、小指が出てきました。ミミちゃん以外は一本ずつ買い、二本目は私が」


 全ての指があるというのには意味があるかもしれない。隠見もそう考えて、話したはず。復元するのが人体模型であるなら間違いではない。


「そちらにも指を捧げる場所があるのなら、全部を調べ終えた後で、【指】を使っていく方が良いかと思って。指以上の部屋がないとも言い切れないですし」


「それでいいと思う。もしかしたら、食堂以外にも自販機があるかもしれない。復元が人体模型なら、使用した後に消えてしまう可能性もあるからな」


【指】の使用は東西の校舎の探索を終え、一度集合した後に決める事にして、【通話】を切った。


「どうだった?」


【通話】の音量はそこまで大きくなく、ラビの耳には届いていなかったみたいだ。


「俺達は指を切らなくても良さそうだ。食堂の自販機に【指】が各々の指が一本ずつ売ってたらしい。それをミミ以外で買ったみたいだ」


「それでも五本なわけね。後五本が何処かにあるかもしれないから、それは私達が手に入れたいわ。【通販】にあるかだけでも確認しておかないと」


 ラビは【指】を手に入れた四人の方が有利になると思ったのかもしれない。【通販】は自販機によりも高価であり、Gをあまり使わないと言っていたのに余程嫌なのだろう。


「……流石にないか。ここは早めに切り替えて、体育館に向かうわよ。空いてる教室とか、色んな場所を調べまわるんだから」


「そこまで急がなくても、罠があったらどうするんですか?」


 名無しの言葉もラビには届かず、【MAP】にある大きな建物のある場所まで寄り道をせずに進んでいく。

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