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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第一章 開始前
39/98

 SNSでも拡散されているな。死者の復讐、親を殺害するために、先に自殺した。噂が錯綜している。更に言えば、あの映像が流れ前から、河相夫婦殺害は河相宗の呪いと発信され、広がっている。


「ふぅ……警察は河相邸から離れたので、上司が真実さんを含めた調査を許してくれましたけど!! 酷くないですか? 仲間達が私を少し疑ったんですよ。この映像も後から証拠として返却しないと駄目だし」


 隠見は上司との連絡を終えると、自身が疑われている事に対して怒っていた。


「まずは隠見が持ってきた監視カメラの映像を見てみようか。お前が見た時には何も映ってなかったんだろ? 以蔵の部屋の写真もそうだった」


 隠見が見た時と、写真で送られてきた風景は全然違っていた。一度ある事は二度あるかもしれない。


「あれも私がやったわけじゃないですからね!! これが証拠なんですから」


 隠見はPCにROMを入れて、映像を流し始めた。


「……確かに河相夫婦が移動してる以外、誰も映ってないな」


 それもまだ二人が襲われる前だろう。追われているような感じじゃない。だが、その中に以蔵の姿はない。少し早送りにして、問題の場所と時間を見ても変化はなし。


「ほら!! あの映像は誰かが編集して送ったんですよ。最近、怪奇事件が多いから面白半分で」


 隠見は自分の疑いが晴れて、ふんぞり返ってはいるが、そこに問題がないわけじゃない。


「そうかもしれないが、その映像をどうやって手に入れたんだ? 河相以蔵の可能性はあるが、隠見以外の警察官だとも考えられるだろ?」


「うっ!! それは……仲間達を疑いたくないけど」


 それよりも問題がある。河相宗の有無ではなく、音だ。


「隠見から見て、俺が行動していた屋敷は、河相邸で間違いないんだな。何処か変わったところはなかったか? 部屋が荒らされていただろ?」


「あのままだったはずですよ。だからこそ、河相邸だと判断したところもありますから……自画像だけは塗り潰されてなかったかも」


「なるほど……あのコレクションルームは何時荒らされたんだ? それも一つの部屋だけではなかっただろ?」


 監視カメラの映像には、河相夫婦殺害の瞬間は映し出されていなかったが、母親の叫び声が聴こえてきた。音が聞こえないわけじゃない。それなのにコレクションルームが荒らされた音は一切していない。鏡を割る音なんかは大きな音になっていたはずだ。


「そうなんですよね。部屋が防音になっていたわけじゃなくて、それもおかしな話なんですよ。コレクションルーム前のカメラでも同じで」


 隠見達警察も流石にそこは気付いているようだ。


「ただ、その部屋が荒らされたのは、その日とは限らないという事になりました」


 確かに河相夫婦殺害当日だとは決まってはいない。だが、部屋をそのまま放置しておくだろうか? 河相以蔵が家に戻っている時に、あの母親なら片付けていると思うのではないか?


「……これは俺の想像に過ぎないが、【ボーダーライン】の方で荒らされたんじゃないか?」


 警察が来る前に、河相以蔵があの世界に入っていたとすればどうだ? 


「更に言えば、あの映像を送ったり、SNSで河相宗の事を拡散させたのも、VIP、もしくは【ボーダーライン】に関係する誰か……とも考えられないか?」


「新たな怪奇事件を増やすため……とか? 【透明人間】とか【首狩り族】が本当に関係するなら、ありそうな話ですけど」


「目的が分からない……だな。そこはまだ置いておこう。取り敢えず、河相邸に同行していいのなら、一緒に行こう。屋敷内で新たに銃痕があれば、【ボーダーライン】で部屋を荒らした可能性も生まれてくる」

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