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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第一章 開始前
31/98

父親

「以蔵の部屋は二階にあるのか?」


 台所や倉庫もまだ見つかってないが、一つ一つ部屋を開けなければ判断がつかない。ただ、以蔵は俺達に視線を送った時、二階にいた。一階がコレクター部屋だとすれば、二階が個人部屋になっているのも考えられる。


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             :


V200 さっきの【通話】は誰だ?

V11 体験版は声が聞こえないから駄目だ

V69 怪異からの電話? メリーさんみたいに?

V77 警察からもある。一緒にいるとか

V45 彼女ならログアウトになってたぞ

V112 それよりも誰かが階段の方へ走って行ったぞ!!

V39 探偵を襲わないのかよ!? ???がNPC説最浮上か

V148 男だったよな? 誘き寄せるための罠かも

V3 探偵の今の姿を見たら、流石に逃げ出すだろ



 VIP達は俺の視点だけでなく、別の視点からでも状況が分かる。いわば監視カメラのようなものだ。その視点で???が逃げていくのを見たらしい。


「俺の姿を見たぐらいで……」


 黒ヘルメットだけでなく、猟銃を構えていたら、怪しく思えるかもしれない。だが、NPCというなら、行動は決められているのではないだろうか? プレイヤーを見たら逃げ出すように仕組まれている。そうでなければ、NPCではなく、本物の人間。以蔵という可能性が出てくるのか?


「罠の可能性は……確かにあるな。もしくは、本当に俺が殺人鬼役か……」


 倉庫、台所を探すのは止めて、???が向かった二階へ行く事にしよう。河相以蔵の部屋があるかもしれない。いや、???はそこに逃げ込んだか。



「く、来るな!! 何でもする。私の家に……ここにある物はどれでもくれてやるから、殺さないでくれ!!」


 ???を探す必要はなかった。俺が二階に上がった時には、年配の男が廊下で倒れていた。それは体力が切れたのか、恐怖のせいかは分からない。その怯えようは本当に見え、罠があるとも思えない。


「……私の家? 貴方は河相宗の父親なのか?」


 隠見が言ったのが真実であるなら、ここは河相邸。彼が宗、以蔵でないとすれば、残るのは一人しかいない。だが、その父親は殺されているはずだ。


「そ、そうだが……話せるのか!?」


 父親は俺が話せる事に驚いている。周囲にいるのが影人間であり、話す事も触れる事も出来ないなら当然だろう。


 ここは彼を落ち着かせるため、VIP達に見られるのはと躊躇うが、ヘルメットを脱ぐ事にした。


「ああ……勝手に家に入ったのは謝るが、俺は貴方を殺しにきたわけじゃない。この猟銃も家にあったもので、護身用にさせてもらっただけだ。弾も入ってない」


「ちゃ、ちゃんとした人なんだな。なら、ここは何処なのか知っているのか? 私の家なのに得体の知れない奴等が多くいて、外にも出る事が出来ない」


 父親は影人間達よりも安全だと思ったのか、俺にしがみつきながら尋ねてきた。影人間達とは違い、触れる事も出来る。NPCとは思えない言動でもあるか。


「ここはゲームの世界です。こちらとしても、貴方がここにいる理由が分からないのですが、どうやって」


 これもおかしな話になるのか? 河相父親は【ボーダーライン】の世界で作られたNPC。だが、不可思議な事が現実で起こる中、反転してもおかしくはないとも思うが……

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