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ボーダーライン ~人為と怪異の狭間~  作者: 迷探偵
第一章 開始前
27/98

影人間


「ここは……埠頭じゃないのか」


【ボーダーライン】の世界にログインして、最初に目に映ったのは赤黒い空ではなく、天井。どうやら、俺は倒れた状態でいるらしい。しかも、豪華な装飾が飾られ、ここが埠頭でもなく、俺の事務所でもない事が分かる。


「体も……自由に動く。アイツは最初だけだったのか?」


 前回はチュートリアルも兼ねて、俺の声をした分身、何者かが俺の体を動かしたが、今回はそれがない。隠見も声を聞こえたらしいが、俺とはタイプが違ったように思える。


「何処かの屋敷か何かか? 記憶にない……それに周りにいるのは……」



 俺は屋敷の出入口で倒れていたらしく、立ち上がると、目の前には三人家族の肖像画が大きく飾られていた。それも家族の顔は全員が黒く塗り潰されている。


 隠見の時もそうだったが、体験版では自身の記憶に関わりがある場所がステージとなっていた。だが、この屋敷は俺の記憶にはない場所だ。豪華な屋敷であり、入口の前に絵画が飾られているのだから、簡単に忘れるものではない。


 それだけじゃない。この屋敷にはプレイヤーである俺以外の人が存在する。いや……人と呼ぶべきではないのか。人の姿をした何か……影人間と呼べばいいのか。奴等は屋敷の中を調べているように見える。


「すまないが、聞きたい事が……」


【ボーダーライン】にもNPCという存在がいるのか? と、話し掛けてみる事にしたが、返事どころか、影人間に触れる事さえ出来ない。


「コイツらは全く関係がないのか? 殺人鬼という感じもしない」


 念のためにスマホの機能にある【カメラ】で影人間を含めた屋敷内を写真に収める。確認してみるが、カメラで撮ろうが影人間に変化はない。これが現実に戻ると変わっているという可能性は……


「それよりも先に【MISSION】を確認しなければ駄目か」


 プレイ時間は三時間と決まっている。クリア報酬があるかもしれないが、俺の行動によってはVIP達がスパチャを投げてくる。体験版は俺達プレイヤーを品定めする品評価の場でもあるからだ。


「【MISSION】……これは……プレイヤー同士でも可能性があるという事か?」


 内容はこうだ。『???の殺害。もしくは、???の屋敷からの脱出』


 屋敷からの脱出は、体験版だからと救済措置か。それでも『???の殺害』という言葉にはインパクトがある。


「???が殺人鬼だとすれば、武器を探さないと駄目だが……」


【MISSION】がプレイヤー各自で違った場合、内容にプレイヤー殺害があってもおかしくないだろうか? それと『???の屋敷』という言葉も怪しい。


 殺人鬼の場合、隠見の時に見た白髪鬼のような存在だとすれば、倒すのは難しい……無理ではないかと思ってしまう。ただ、ここで疑問に思うのは『殺害』という言葉を使うかどうか。


 相手は敵であり、怪異な存在であるかもしれない。ゲームという事もあって、『殺害』よりも『撃破』の方が相応しくないだろうか? 


「???は殺人鬼というより……NPCの人間ではないか? と思うのは俺の考えに過ぎないが」


 ここでVIP達を利用するの方法もある。【チャット】はVIP達がプレイヤーにスパチャを投げる場所であり、コメントを書き込む場所だ。それは俺達に指示するコメントもあれば、VIP達同士で意見を言い合う事もあった。


 罠に嵌める事も考えられるが、新たな考え方や女子を手に入れる事が出来るのも間違ってない。

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