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お風呂があれば生きていける  作者:


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22/22

売店

 サントロ町の隣、シークワ町は特に観光する所はなく、商店もサントロ町と代わり映えしない感じだったので、教会にだけ寄った。

 そして、アナウンスがあり解放されたのがこちら。


《本館・売店》


(いやアプリで間に合ってるし!)

 実店舗で買い物できるようになっただけ。



 ◇◇◇


 シークワ町の隣は領都ゴサン。商業ギルドに登録できる日も近い。

 昨日解放された宿の売店で、こちらの人達に売れそうな物を見繕っている。


 シークワ町の教会ではがっかりしたが、実際に品物を手に取ってサイズ感などを確認できるし実店舗のメリットはある。それに本館全ての解放には必要な過程だ。


 スキンケア用品のコーナーが目に入って、ミラが私の使っている化粧水を欲しがっていたのを思い出した。


 私は現在、温泉水が成分の、宿オリジナルの化粧水を使っている。

 ここの売店でも売られているが、私が使っているのは離れにアメニティとして置かれているミニサイズの試供品だ。


 アメニティは補充されるので、これを商品にすれば仕入れが0円。日本のプラスチック容器のまま売るわけにはいかないからビンに詰め替える必要があるが、ビン代以外は全て利益になる。


 ただ、ミラが褒めてくれた私の美肌は入浴のおかげだ。

 転移してすぐ、お風呂に入った後肌の状態が劇的に良くなった。最初の週は家から持ってきていた化粧水を使っていたけど、その時から常に良好。

 宿オリジナルの化粧水に変えたからといって肌に変化はなかったので、品質は悪くはないのだろうが特に良いとも感じない。


 ミラに「私の化粧水は以前試してもらった透明ポーションと同じ製造元」と言ったら、彼女は即興味を失っていた。


(ミラには温泉宿ポーションが効かなかったしな)


 その点も気になっている。

 私には回復効果があるのに、ミラには何の効果も無い。

 逆に、私には無害なものが、こちらの人には毒になったりしないだろうか。


 種が違えば体質は違う。例えばチョコレートは犬には危険だし、牛乳が合わない日本人は欧米人に比べ多い。同じ日本人でもアレルギーは人によって違うし、誰もが避けた方がいい添加物もあるだろう。


(イアン村の人達は大丈夫そうだったけど…)

 村ではお菓子や茶葉を売った。お菓子を試食してもらったお婆さんと村長、紅茶とほうじ茶を試飲した村人の中で、具合が悪くなった人は少なくとも私が村を出るまではいなかった。

 もうだいぶ経っているが、商業ギルドに登録したら、一度確認がてら行商に行こう。



 念のため、食品、飲料、スキンケア、ヘアケア用品は商品の候補から外すことにした。

 酒や美容に関する商品は高くても買う人が一定数いそうなので惜しいが、安全性が気になるから仕方ない。


 宿の売店の品揃えは元々食べ物と飲み物が主なので、それらを除くと残りは少ない。

 そこから、使ってほしいけどこちらでは使われていないマスク、ティッシュ等の衛生用品、こちらの人には謎素材の雨合羽、長靴、靴の中敷き、防水スプレー、歯ブラシ等のプラスチック製品を除く。お薦めしたいけど爪切りも一部プラスチックなので除く。


 布製品のうち、トートバッグ、ハンカチ、軍手はたぶん黒字になる価格では売れない。

 日本円で仕入れゼニーで売った後、商業ギルドの会費や出店にかかる経費を引き、残りを日本円に両替しても利益が出なくてはいけないのだ。


 Tシャツ、靴下、下着は高く売れそうだけど、生地、ゴム、デザインがこちらでは異質だ。

 ちょっと珍しい、領都にたくさん集まる商品のうちの一つ、程度の反応ならいいけど、注目されるようだと駆け出しの身で扱うには荷が重い。ただでさえ見た目が十代半ばの異国人なのだ。ろくな事にならない気がするので、除く。


 お金は欲しいが、ストレスを溜めてまで金儲けに邁進する気はない。

 画期的な商品ではなく、まずは既存の物の少し上くらいを狙いたい。 

 絞っていって、残ったのがこちら。


・コピー用紙

 喫茶室のスタッフルームにあった。

 安く大量に発注できる。

 こちらにも紙はあるが、こんなに真っ白で上質な物は無いと思う。

 村や町では需要が無いかもしれないけど、領都なら高く売れるんじゃないか。


・タオル、おしぼり

 パイル生地は異国の技術ってことで程よい気がする。


・陶磁器の皿、カップ

 喫茶室の余剰分。

 自分用に各サイズ数点ずつは残す。

 高いので新たな発注は見合わせ。


 ステンレス製のスプーン、フォーク、ナイフ、ガラス製品は保留。領都で販売されている高級品を確認してから売るか決めよう。


 結局、売店にある物で商品にできそうなのタオルだけなんですけど。


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