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神様の大掃除

作者: 海 潤航

神様たちの定例会議が開かれている。


キリスト、仏陀をはじめ、日本の天照大神、ギリシャのアポロンなど、各宗教の指導者たちは、定期的に集まり、地球について話し合うのだ。


誰が議長という事もなく、穏やかな会議が始まる。


議題は「人間をいかにいい方向へ導いていく」という事である。




神々の世界は、人間世界とは時間の流れが違うし、普段は別次元に住んでいるので、期間を決めて会うという事が、自然と決まっていった。


その感覚は地球の時間で言えば、100年単位くらいである。


穏やかに話し合いが終わり、最後の挨拶をキリストがおこなった。



「みなさん、今回も危機的な状況はありましたが、人間たちはまだ救いの手を差し伸べる価値のある生命体でした。又次の機会にお会いしましょう。


あと、地球を見て気になったのですが、少し地球が汚くなったようです。皆さん少し掃除をしてあげて、お帰りください」


各自大きくうなずき、自分の担当の地域を見つめた。


「おお、少し汚れているな」


「確かに、前回見たときよりも埃が多いですな」


「それでは、少し掃除して帰りましょうか」


神々は、自分の持ち場の空間に移動して掃除を始めた。


「この中空に張っている蜘蛛の巣から掃除しましょうか」


そういうと、神々は地域にかかっている蜘蛛の巣を掃除し始めた。




地上では、突然インターネットが使えなくなっで大騒ぎが起きていた。


「突然、ネットワークが途絶えてしまった。復旧不可能だ!!」


世界中は大混乱だ。


「これから地球はどうすればいいんだ」


「神も仏もあるものか」


人間たちは、絶望で神に祈るだけだった。





神々は、Web(蜘蛛の巣)を掃除してしまったのだ。


神々からしてみれば、地球に出来た蜘蛛の巣は、埃と同じただの異物にしかすぎなかったのだ。




「ほら、綺麗になった。これでもっと住み良くなるよ」


神々は、音もなく自分の次元に帰っていった。



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