エンターテイメントで行こう!!
復帰後、第2段でございます。
さて、小説を書いている方も読んでいる方も、それぞれ小説に対するスタンスがあると思います。趣味で、仕事で(仕事にする事を目指して)、娯楽として、芸術として、単なる情報の出力として、などなど。因みに私は、趣味で娯楽として書いております。
娯楽として書くという事は、自分、或いは、読者が読んだ時に、楽しいと思うものでなければならないわけです。それがエンターテイメントってものです。
どなたの言葉だったか失念してしまいましたが、漫画は駄菓子やジェットコースターのようなものだという言葉がありました。何の栄養にもならず、少しも進まないが、読んでいる時は楽しいという事のようです。この言葉、娯楽小説にも当てはまると思うのです。小難しい話をするより、読んでいる最中は楽しかったと思わせるのが大事かなと。ただ、単純に楽しいといっても、「ハラハラ」なのか、「ウットリ」なのか、「イライラ」なのか、色々な感情が喚起されるとは思いますが。
前置きはここまでにして、今回は何をやらかしたかと言いますと、娯楽小説のはずなのに、全体的に地味になってしまった、という事です。
やっぱり、エンターテイメントといったら、派手なのが良いと思うわけです。
自動車は大爆発!
殴ったら、空の果てまで吹っ飛ぶ!!
音楽が鳴ったら、その場の全員が踊り出し!!!
最終局面ではやっぱり、敵のアジトが大爆発!!!
こうでなくっちゃ。
エンターテイメントのイメージが貧困ですね。作者がこんな事しか思いつかないから、作品が地味になるんでしょう。まあ、小説という媒体に適応するかどうかもあると思いますが、やっぱり、何かが決着する場面は多少派手に演出しても良いと思うんですよ。
それなのに、「新世界」も「最果て紀行」も決めのシーンが地味すぎるんです。謎解きは長台詞で淡々と進めるし、戦闘シーンでも地味な勝ち方ばかりだし。
例を出すと、
戦闘シーンの決まり手が、タックルからのマウントポジションでのパウンド
※体当たりで倒した相手に馬乗りになっての顔面パンチのことです。
「最果て紀行」第14話より
ただただ、地味。本格格闘技小説とかならまだしも、ファンタジー小説の主人公の所業じゃありませんよ。組み打ちの技術があるのは前提だとしても、小説でそれを書くとなると、演出に相当気を使わない限り、地味になるに決まっています。
いっそのこと、剣で頭から一刀両断とかすれば簡単に派手なシーンが作れるんですけどね。或いは、思い寄らぬ方法で相手を出し抜くとか。それをやらないのは単なる性分の問題です。
それでは性分で絵的に地味なシーンを書いてしまうとすると、どうやって解決すればいいのかですが、思い付く所でいくと、
○圧倒的なピンチを演出して、落差によるハラハラどきどきを煽る。
○描写量に差をつけて、地味なシーンを(情報量的に)派手なシーンに仕立てる。
※コマ送りのようなイメージ
くらいでしょうか。どちらにしても、お話のメリハリで見せ場を作れって事ですね。まあ、わかったからといって直ぐに出来るものでもないですが。
小説も火薬の量で派手さが調整できればいいのに。絶対に事故は起きないし。
ということで、今回のやらかしたは、娯楽ものなのに話が地味になる、でした。




