ヒロインでもないのに、皆ちょろすぎる。
みなさん、またのご拝読ありがとうございます。さあ、今回も張り切ってやらかしましすよ。
さて、テンプレものにはチョロインなる者が登場するらしいですね。簡単に主人公に落とされて、「らぶらぶ」状態になってしますヒロインのことを呼ぶそうです。しかし、気をつけて下さい。チョロイのはヒロインだけではないかもしれないですよ。
上記の現象が起きているのが、何を隠そう『ぼくらの、「新世界」を創ろう』でございます。作中には様々な年齢の人物が登場するのですが、大人達が、本当に、まあチョロイ。
まだ10代半ばの主人公ユウ君やペドロの言動に翻弄されて、右往左往。子どもの言ったことでうろたえ過ぎなのです。正直、こんな大人たちが実際にいたら恥ずかしすぎる。
もちろん、ユウ君やペドロの言うことは論理的に正しい事が多いです。そこは考えて話をつくっているので、無茶苦茶な事はあまり言いません。
でも、どれだけ論理的に正しいからって、子どもの言った事を簡単に受け入れますかね。ましてや、それにうろたえるって、子どもでも考えつく事に、大人が考え至らなかったのかって言いたい。お馬鹿さんしかいないんですかね?
もちろん、後になって、悪い人はいないという予防線を張りはしましたが、それにしたって、お人好しすぎる。8話から12話なんて特にそうです。いい大人が、子どもたちの言葉を鵜呑みにして、しっちゃかめっちゃか。動揺し過ぎですよ。
簡単に言うと、
ペドロ(少年)「会ったばっかの奴なんて100%信用することはできないよ。嘘つくかもしれないし」
大人たち「そんなことってありえる!?」
こんな感じです。
大人ってそういうものじゃないでしょう。受け入れるにしろ、否定するにしろ、もっと落ち着いた慎重な対応をとって下さいよ。大人なんだから。
作者が考えている事なので、小説では子どもであっても論理的に思考することが多いです。むしろ、やり過ぎるで年不相応に見えることも……
でも、相手がどんなに正しいからって、簡単に信じたり、動揺したり、逆にむきになって否定したり、しないでほしい。人間の内面というのはもっと複雑でなものだと思うのです。年を重ねれば尚更です。子どもの考えつくことなんて、大抵の場合、大人なら考えついているはずですし。
それなのに、話を順調に進めるために、大人が子どもの意見を簡単に受け入れてしまった。まさに、チョロいんです。ちなみに、これは大人と子どもに限った事ではありません。例えば、初陣の少年が考えつくことは、歴戦の戦士なら大体考えつくはずですし、初恋の奴の考えることなんて、恋愛マスター黒帯(どこで取得できるのやら)じゃなくてもわかるものです。
それなのに、話の進行を優先して、主人公たちの考えをあたかもコロンブスの卵のように書いてしまった。だから、読んでいてちょっと不自然な感じになってしまったのです。
そういうわけで、今回は物語の進行を円滑にするために登場人物全員がやたらと物分かりが良くなってしまったというお話でした。




