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話の落とし方って、難しい。

 気が付けば、もう6月ですか。『やらかした~』の更新も一月以上滞っておりました。うっかり、うっかり。

 さて、今回は小説、厳密に言うなら、小説内の各話ごとの終わらせ方についてのお話です。


 以前、小説の書き方本か何かで読んだのだのですが、小説のラストは「ストン」か「余韻」という教えがありました。小説を読み終えた時、読者様に気持ち良い読後感を与えるためには上記の二つの型があるのだそうです。


「ストン」は、それまで小説内で重ねられてきた全てが、ラスト1行に集約される様な形です。落語やコントように最後のオチで物語がすっぱり終わり、読者が納得感を得られるようにする書き方です。

 一方、「余韻」は、作品が終わった後も、さらに物語世界が広がっていく、進んでいくような感慨を持たせる終わらせ方です。もともと、余韻という言葉は音が鳴り止んだ後も耳の中に残る響きという意味らしいです。


 ひるがえって、『ぼくらの、「新世界」を創ろう』はどうだったというと、中途半端な終わり方が多かったように思うのです。例えるなら、


 起・承・転・結

 ではなく、

 起・承・転・結・起

 とか、

 起・承・転・転


 みたいな形で終わっていた。特に、第4~9話や、他の連続ものはこういった傾向が強かった気がします。1話の中で話がすっきりと終わらず、ラストがあからさまに次話への導入になっている型です。

 普通、小説ではこういった終わり方・引き方は、あまり見かけません。


 それでは、どういった場所でこのような型の終わらせ方に自分が触れたのかと考えた所、心当たりが一つありました。話をきれいに終わらせず、あえて読者を焦らすような終わらせ方をするジャンル、そう、それは連載漫画です。更に言うなら、週刊連載の漫画です。


 週刊の漫画雑誌は幾つかありますが、掲載作品において、ピンチのシーンや主人公が逆転する直前、謎の人物が登場した所などで、一話が終わるという手法が取られる事が多いように思うのです。


 考えてみれば、メディアに適合した合理的な手法です。読者は続きを読みたいと思いながら、1週間は続きが読めない。飢餓感を煽られながらも、1週間待てばほぼ確実に続きが読めるのです。きっと読者様は次号発売日に本屋に走ってくれることでしょう。


 商業漫画家の方々が、週刊連載という形態に合わせて編み出しと思われる良い所で話を断ち切る手法ですが、この書き方は小説、ことに「なろう」の小説に適した型なのでしょうか?


 これは何とも言い難いです。

 ただ、「なろう」の場合、飢餓感を煽った所で、続きが一定期間後に確実に投稿される保証はありませんし、読者が1話ずつ読んでいるとも限りません。一回で連続して複数話読んでいる方からしたら、中途半端に切るくらいなら話を別けるな、と思われているかも知れません。

 まして、飢餓感を煽るだけ煽っておいて、長期間投稿が滞った日には目も荒れられません。人気作なら感想欄は大荒れ必死です。


 小説というジャンルを考えると、個人的には、ある程度落ち着いた形で終わらせる方が良いのではないかと思います。その方が読んでいる方も安心できると思いますし。でも、やろうと思うと結構難しいんですよね。


 今回のやらかしたは、各話の最後できれいに幕引き出来なかったというお話でした。

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