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主人公の設定が甘過ぎた!!

 さて、第1回目のテーマは主人公についてです。

 言うまでもなく主人公は小説において非常に重要な登場人物でございます。以前に読んだ『荒木飛呂彦の漫画術』にも、漫画の四大構造は「キャラクター」「ストーリー」「世界観」「テーマ」で、それを「絵」によって束ねあげるのだと記されてありました。小説もこれと同じだと思います。違うのは表現方法が「絵」か「文章」か、ということ。

 まあ、作品になった時にはそれが決定的な違いになっていたりしますが。



 小説の中で物語を紡ぐのは登場人物たちですから、当然、彼らの設定もお座成りにしてはいけないものです。時には登場人物のキャラクターが話を変えてしまう事もあるでしょう。ひるがえって、『ぼくらの、「新世界」を創ろう』の主人公であるユウ君はどうか。やや内向的で、消極的、且つ純情な少年として登場します。だがしかし、その内実は……

 

 設定がほとんど存在しないスッカラカンな子だったのです。(バーン)

 上のは演出過多でしたね。


 閑話休題、消極的なのも私の中で彼の行動原理がハッキリしていなかっただけの事でした。だいたい、名前も含めて彼の設定が出来あがるのがプロローグを書いている最中の事なのです。設定を煮詰める時間など、あろうはずがありません。



 もちろん、地味な主人公、周りに流されるままの主人公というのは存在します。しかし、こういう主人公はむしろ描くのが難しいように思います。目立たないけど読者に忘れられない、活躍は小さいけど必ず何か仕事をしている、それを表現するのって相当なテクニックが必要なはずです。つっこみ役の主人公とかはその典型なのでしょう。地味主人公は作家さま方の技巧の結晶です。

 これがユウ君みたいに薄っぺらいと、てんでダメ。流されるだけの主人公ですらなく、ただ現場にいて人称(カメラ)がくっついているだけの人。そう、主人公がカメラマンに成り下がってしまうのです。

 何か思って、そして行動する。流されるだけであっても、流される事を良しとする主人公の心の内があるはずで、それは言葉選びなどに表れてくるはずです。薄っぺらな主人公にはそれがない。淡々とした状況説明の様な文章になってしまいます。『ぼくらの、「新世界」を創ろう』第6話~第11話あたりのユウ君が将にこれでした。この時の彼はただその場に突っ立っているだけです。どこが主人公だって感じです。



 薄っぺらな流され主人公には他にもデメリットがあります。他の登場人物とからませづらいのです。もちろん、主人公を巻き込むトラブルメーカーとからませるのは難しくありません。『ぼくらの、「新世界」を創ろう』で言えば、シェンズやペドロ、ヴィマラなんかがそうです。なので、子ども達で話をつくるのは比較的に楽でした。トラブルメーカー達がどんどん話を進めてくれましたからね。

 逆に難しかったのが大人達とのからみです。特に司会進行役・解説役とからませるのはとても困りました。フレデリックやハヤルあたりがそれです。オリガは解説もしますがトラブルメーカーとして話を引っ掻き回す性質も持っているので、これには当たりません。自分から事件を起こさず、事件があってもまとめ役や説明役で大勢を相手にしますから、話の中で主人公とだけ話すような展開に持っていきづらい。

 彼らとの話を別につくれば解決するかもしれませんが、そうすると本筋の話は停滞してしまいます。

 自分から積極的に人に関わるような、主人公自身がトラブルメーカーのタイプだとこういった悩みは少ないでしょう。設定がしっかりしていて行動原理や思考の傾向が確立されていれば、からめ方も自然とわかるはずです。



 他にも設定がしっかりしていない主人公には多々問題が生じます。行動に一貫性がないとか……

 私が気付かなかった問題もいっぱいあるでしょう。

 次のお話では主人公のキャラクターをしっかりと練りたいと思います。



 一回目のやらかしたは「主人公のキャラクター設定が薄い」でした。

 うん、私以外の人は皆さんわかってた事ですよね。反省。

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