34 はろうぃんってなんだよ?
いやあ。夕べは大変だったのう。
松江婆はいるかい?
おや。杉婆。松江婆は?
「さっき源爺のとこに出かけましたよ。」
へえ。そりゃあ珍しいのう・・
「何だか義母さん,最近ヤタラと元気なんですわ。」
そりゃ良かったじゃネエか。
「聞いてくださいよ。」
なんだぁ?
「最近よく食べるんです。」
いいばっかりじゃねえか?
「いいえ。人の分まで食べるんですよ。そのくせ,まだご飯食べてナイだのなんだのって。」
あれぇ?そりゃ以前の源爺と同じじゃねえか?
「おまけに,隠しておいたとっときのお酒も皆飲んじゃって。」
ほうほう・・
「夕べは野次馬しに行ったっきりなかなか帰ってこないし。」
いや。すぐ別れたがなあ・・・
・・・・・いつまでこの話は続くんだい?かれこれ二時間もしゃべってるが,茶もでねえ。もよおしてきたしな・・・
おい。トイレを貸してくれ。
「あらあら・・・もうこんな時間?義母さんを探しに行かなくちゃ。」
ああすっきりした。あれ?杉婆?戸を開けっ放しにしてどこに行ったんだい?
・・・・・
帰ってこねえなあ・・・
・・・・・
まだ帰ってこねえなあ・・・
・・・・・
おお。松江婆。
「何してた?」
いや。杉婆の愚痴を聞かされて,便所を借りて出てきたら杉婆がいねえんだよ。戸が開けっ放しだったから,物騒だと思って留守番してたんだ。
「そうか・・・まあ。茶でも飲んでいけ。」
そりゃ悪いねえ。三時間もこの家にいるのに茶の一杯も飲まねえで帰らんばならんかと思っとった。
・・・・
松江婆。おめえの茶を飲むのはかれこれ20年ぶりくれえだが・・・こりゃなんてえもんだい?
「おちゃけだよ。おちゃけ・・・ぐふぐふぐふ・・・」
おいおい・・・まずい・・・杉婆に怒られるぞ。
「おちゃけえ・・・ぐふぐふ・・・」
っこりゃまずい。逃げる・・・
・・・・・・・とことこ・・・
ふうふう・・・松江婆大丈夫かのうちいっと・・・だのう・・・
おお。そこにいるのは源爺じゃねえか?どうした?
「頼子怖い。松江婆怖い。地獄からの使者きよこも怖い・・・」
何言ってんだい?
「はろうぃんのお化けの集団だあ!!!!!」
ぴゅ~~~~~
っておい。何なんだ?最近の爺も婆も訳が分からん。
こういうときはひとまずコンビニだな。
・・・・とことことこ・・・
なんだ?かぼちゃだらけだぞ・・おい。たか,こりゃ何のまじないだ?
なに?はろうぃん?さっき源爺が言ってた奴か?
何すんだ?
はあ?いたずらかお菓子かだと?
いってえどこの国の祭りだ?
何?
知らねえ?
知らねえくせにしてるんか?
全く最近は訳が分からん。そういや・・・くりすますとやらもわけがわからん。
ぶつぶつ・・・・誰がキリスト教徒なんだ?あたしゃ生粋の日本人だから,神教と仏教だぜ。いやいや・・・純粋なら神教だけか?ぶつぶつ・・ま・・・いっか。日本人は八百万の神々を信じとるから,きりすとさんだろうが,おしゃかさんだろうが,何様でもかまうことネエからな・・・まあ・・・絶対許せんものもいくつかあるけどな・・・
おい。たか,おめえはどうだ?
なに・
「なんまいだなんまいだ・・・教の売り上げ何枚だ・・・」
ますます意味分からん。
まったく。何でハロウィンなんて騒ぐんだい?どこの国の祭りか,何のための祭りかみんな知ってるんかい?おやあ・・・松江婆?その格好は?
「魔女だよ~~~~」
・・・・・
ってか・・・そりゃどう見ても,奪衣婆だろう?
・・・
最近はあたしより他の婆の方がすげえと思うぞい。あんたもそう思うだろ?




