32 さらにくだらねえ・・・
源爺どこに逃げてったんかねえ・・・
「頼子の目がつりあがってら。」
松江婆,部屋のもんがなくなってねえか?
「なにが?」
だから・・・あっち系の
「あっち系?」
「あっち」
・・・・???
「源爺系ってことですよ。義母さん。」
「ねえ。」
「はい?ない?」
「ねえ。」
「だから,ない?って聞いてるんです!!」
「だからあ!ねえ。」
・・・・・
杉婆。松江婆は,ありませんって言いてえんじゃねえか?
・・・・・
ふう・・・
はあ・・・・
まあ。お茶でも飲もうぜ。くたびれちまった。
「はいはい。お義母さん。そこにいてくださいよ。」
なんでまた,念を押していったんだい?
「あいつ,あたしがお茶菓子つまみ食いしたのを覚えてるんだよ。」
おめえもわすれずに良く覚えてたな?
「毎日言われちゃあね・・・」
そりゃあ難儀なこったな。
松江婆、前より良くしゃべれるようになったな?
「あんたがあほなことばっかりやってるからだ」
は?それがあんたに何の関係が?
「曾孫があんたのまねをするんだよ。」
それが悪いのかい?
「そのおかげで元気が出たんだよ。」
そりゃあいいばっかじゃねえか。
・・・・・
「いや・・・あんまりおかしくてな。目えが覚めたんだよ。」
どういうこったい?
「この前まで,三途の川で,6文銭が見つからねえって奪衣婆と懸衣翁があたしの服をはごうとしてな。」
えっそりゃあ大変だ。
「すったもんだしてるときにな,曾孫がいきなりおめえのまねをはじめてそれで目えが覚めたぁ・・・」
何かよく分からんが・・・生き返ってきたってことか?
「まあそんなだなあ・・・」
「お茶が入りましたよ。」
おお。ありがとうよ。
「義母さんはこれは駄目ですよ。」
なんでだ?
「意地悪で言ってるんじゃないんですよ。この前、盗み食いをして,喉に詰まらせ,あやうく葬式を出すところだったんです。」
・・・
三途の川か?
「そうそう・・・」




