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28 町内旅行 Ⅱ

 「時場町内会の皆さん。バスのご乗車時間です。ばすにお集まりください・・・・」


・・・・ぞろぞろ・・・




 今日の予定はなんだい?


「今日はもう帰るだけですから、最後はお土産物が買えるように物産館に寄る予定ですよ。」




 おおおお。最後は土産物屋に行くよっ



 物産館上等じゃねえか。コロリより良いかな・・・


 あたしゃきよこ婆だよ。コロリなんて簡単に逝くもんかい。いぎたなく生きてみんなに迷惑かけてやるんだ。ぐふぐふぐふ・・・


 なんてえことは冗談だが。


「え?本気だと思いました。」


 しん、おめえまだまだ青いな。




「はあ・・・」


 まあいいさ。土産物屋に寄ってから帰るんだとさ。


 今度は乗り遅れなさんな。


「あああ・・・婆の群れがあ・・・」


「押し寄せて来るう・・・」




 しん、このバスガイドさんと二人でコンビ組みな。


 町内会長。今日でこのコンビは解散だ。この二人が新コンビを組むってよ。


「そりゃ・・・解散コンサートだあ!!!」


 はあ?


 新規結成コンサートだろう?


「いやいや。きよこ婆さんがどこまでやるか、町内会の中で賭とるんだ。私が勝つにはもう1回コンサートが必要なんだあ!!!」


 なんだなんだ・・・


「なに?解散だって?」


「駄目だ駄目だ。俺は1年続く方に賭けたんだ。」


「だめだ。これっきりって方に賭けたんだ。」


「きよばあだめだよ。解散しちゃ。死ぬまで友だちだろ?」




 ああああああ・・・・・何が何だか・・・




 わいわいがやがや・・・


「カオスですう・・・」


 あれ?たかちゃんとよしこ乗ってたんかい?


「すみません。借金の返済はもうしばらくお待ちくださ~~~~い。」


 後ろの座席に隠れやがったね!!!




 ぐぬぬぬぬ・・・・


 きっちり返せ~~~~


「きよばあ。死んだらお金はいらないんだよ。」


 ええい。うるさいわい。たか、このやろう!!!きりきり返せってんだ!!!!・・・はっ誰があたしに言わせてるんだい?おまえか?おまえか?それともおまえか~~~~~


「ごめんなさ~~~~~い」


・・・・・


 ぷんぷん・・・猫山も甘いねえ。あたしが代わりに訴えてやればよかったんか?


「そこがきよこばあさんの良いところですよ。」


 おや。しん。


「僕は救われたんですから・・・今の虚脱感からも救ってくださ~~~い。」


「あたしも救ってくださ~~~~い。」




 うわあ・・・めんどくさい奴等・・・面倒みきれんわい・・・バスの中じゃあ逃げられねえし・・・はやく土産物屋に着きてえ!!!!助けてくれえ!!!




 やっと・・・土産物屋?


「みなさま。この道の駅でお買い物のお時間を取らせていただきます。」


 なに・・・ここか。おお広いな・・・




 なんだ?隣のバスから降りてきたヤツ・・・あれは・・・いつだったか世話になったおまわりさんじゃねえか・・・




「早く開けろ~~~~」


「お待ちください。今から警察の方からお話がありますぅ!!!」




 がやがや・・・


「けーさつが何だ?」


「俺たち何も悪いことしてねえぞ」


「そーだそーだ。早く下ろせえ!!!」




 ぎい・・・・




「皆さん。動くな!!!」


 えええええ?????


「まさか?拳銃?」


「撃つなあ!!!撃たないでくれえ!!!」


「悪かったぁ!!!隣の家の柿を食ったのは俺だあ!!!!」


「やっぱしおまえだったのか!!!」


「許してくれえ!!」




 なんてえ・・・


「またまたカオスですう。ごめんなさ~~~い僕は猫山さんの130万まだ返していませ~~~~ん。許してくださ~~~い。」




・・・はよ返せ!!!




「どうなってるんだ?この人達は?ガイドさん,マイクくれ。マイク。」






・・・・・




「みなさん。お静かに。時場警察署の佐藤です。」


 へえ。この人佐藤さんってえのか・・・しかし、じいばあ警察署だって?・・は。じじばば専門の警察かい?


「訳ありません。そもそもこの町内は時場町でしょ。」


 あ・・そうだっけ・・・




「私は先ほど、このバスの中で賭博が行われているという話を聞いて本当かどうか確かめに来たんです。」


「賭博?」


 なんだい?


「ダレがしてるんだ?」


「おらしらねえ。」


「あんたさんどなたさんですかいの?」


「「だれだよ。白状しちまいな。」」




 わいわいがやがや・・・




「本当に賭け事はしていませんか?」


「あ・・・」


「あ・・・?」


「あ・・・・!」




「「「「「まさか」」」」」


「していたんですか?」




「いやね。」


 町内会長が立ち上がったぜ。


「きよこ婆さんのお笑いユニットがいつまで続くか賭をしてますな。」


「「「「「うんうん」」」」」


「賭け事は禁止されていますよ。いくら賭けてるんですか?」




・・・・・




 おまえ言えよ。おまえこそ言えよ。やだよ。わいわいがやがや・・・




 町内会長が仕方なくまた立ち上がって


「あ~え~・・・・。」


「なんですか?」


「佐藤さん、言わせるんですね?」


「もちろんです。」




・・・




「えへん。実は、一番近かった人には賞品として、源爺秘蔵のビニ本がプレゼントされるんです。」


「え?ビニ本って何ですか?」


「佐藤さん・・・あんたしらねえのか?」




・・・・・ひそひそひそ・・・若えもんは知らねえかもな・・・へえ・・・え・・・ほう・・・ふんふん・・・そりゃ見たいかも・・おほん・・・・・・




「・・・では、源爺さん、後で証拠品として没収させ・・」


「ああああ・・・あんたさんどなたさんですかいの?あたしゃ源爺なんて名前じゃありませんよぉ・・」






「今時、インターネットでもっと・・・」


 しんちゃん,何か言ったかい?


「いえいえ・・・別に・・・ごほん・・」








 いつになったら土産物屋に行けるんかい?


 杉婆、松江婆はどうしてる?




「・・・ず~~~っと寝こけてるわい・・・・」


「すぴ~~~~すぴ~~~~~みやげえ・・・」

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