表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/55

13 源爺さん

俺はみんなに源爺と呼ばれている・・・




いつからかのう・・・


連れ合いのみいばあさんがいなくなってから・・・


・・だから・・だから・・・あ・・・う・・・・かれこれ・・・わからんわ。




 婆さんは買い物に行くと言ったきり帰ってこねえんだ。俺の好きなばあむくうへんを買ってくるからねと言ったきり・・・早く帰ってきて一緒にばあむくうへんしたいなあ。




・・・・


 おや。慎太?何してるだね?

 ああ。この前埋めたビニ本かい?

 おめえんとこに埋めたでねえか。明日来て一緒に確かめようぜって。

 誰にも見つかっちゃなんねえぞ・・・アレはお宝だからな・・・



 なに?そろそろほとぼりも冷めた頃だから、掘り出そうってか?おおおお良いぞ。いつ掘るね?


 明日?


 おおよ。忘れねえで行くぜ。




・・・




 ウ~ンよく寝た。


「おじいさん。ご飯ですよ。」


「はいよ。うんうん。この魚は美味いねえ。卵も美味い・・」


 もしゃもしゃ・・・




 さて慎太んとこにいくか・・・


 おや。きよこ婆だ。




「おはよう源爺、今日はどうしたね。飯でも食わせて貰ったか。」


 何を言ってるんだ?飯?食ったかな?いやまだ食ってねえな。


「まだだ」


「へえ。口の周りの卵の黄身は、いつくっついたんだい?」


「そんなん知らんわ。」




「こんなとこでなにしてるんだい?ひ孫の太郎と遊びに行くんじゃなかったんかい?」


 そんな覚えはねえぞ・・ひ孫だって?馬鹿こくでねえ・・・俺はまだ・・・60・・・だったかな?あれ?


 おほん。どうでもいいこった。


「これから慎太と遊ぶんだ」


 俺は胸を張った。きよこ婆には分かるまい。男同士の熱い友情。


「何言ってんだか・・慎太はとっくに墓ん中だろうに・・」


 は?


「ゆうべ今日遊びに行くから一緒に行こうって言われたぜ。」


「何言ってんだ。おめえそりゃあやばいぜ。ぜ~ってえ行くな。」


 何言ってんだこの婆。


「俺と慎太の友情を壊す気か。」


 目をぐるぐる回して・・・なんなんだ、この婆。


「・・は。そこまで言うんなら勝手に行きな。あたしゃ知らん。」




・・・全くあの婆と来たら・・・



・・ん?あの婆、あんなに年取ってたっけか?あれ?


・・まあいいや。




・・・



 おう慎太。来たぜ。


 待ってた?そうかそうか。悪かったな。


 最近ちっとも来ねえからもう友だちじゃないと思ってた?


 そんなことはないぞ。俺とおまえは親友じゃねえか!!!



 慎太あ・・・泣くなあ・・・・



・・・


は。


ところで、あのお宝だが・・・




どこに埋めたっけなあ?


おめえが知ってるんだろ?




う~んう~ん・・・・






ぐう・・・・





・・・・・



「じいさん!!!源じいさん。」


「ハイあたしは源じいさんです。」


「何寝ぼけてんのさ?」


「あんたさん,どなたさんですかいの?」




・・・・・・


「ここは慎太さんの家の庭ですよ。何でこんなところで寝ているんですか?夏とは言え、風邪を引きますよ。」


 この人、誰だったっけ?見たことあるなあ・・・・




・・・・・・・




「おや・源じいさんいたね?」


きよこ婆だ・・・しゃきん・・・






・・・・・・





「おじいさん!!!なんですか?このビニールに入った本は!!!」


「おお・どこにあったね?」


「慎太さんのとこですよ。」






ふぉふぉふぉ・・・・


「俺たちの宝だ・・・。」


俺はさっさと本をしまった。慎太には後で見せてやろう。


ふぉふぉふぉ・・・・






「あなた。変な本を源爺さんが隠していたんですよ。」

「あ・・見たい・・」

「なんですって?」

「おほん、いや。きよこ婆さんにでも預かって貰ったらどうだ?」




・・・・・・






今日はあたしの出番が少なかったな。


こうひい牛乳でも,あたしと、でーとにくる、わけえ男がいねえってのもむかつくな・・・


 かくなる上は・・・



 そこのお姉さん。あたしと苺牛乳しないかね?た~っぷりのおはなし付きだよ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ