1/5
1.……思う、かよ……
空は快晴で、コンビニで買った68円のアイスが溶け落ちる程に暑かった。
いや、アイスが溶け落ちたのは暑かったからだけではない。
向日葵の様な黄色くて長いしなやかな髪を靡かせた彼女は、被っていた麦わら帽子が風で空へ浮いた瞬間に後ろを振り向いた。
その瞳はただただ真っ直ぐで、とても綺麗に見えた。
多分それは、一目惚れで。
でも、『恋』と言うより……
「愛してる……、だと思う」
その一言を聞いた彼女は、風と共に舞った麦わら帽子を取ろうと手を伸ばしたまま、俺を見てこう言うのだ。
「……思う、かよ……」
【うたかた向日葵】




