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【完結】Re:LIGHT  作者: アレテマス
【あれから】
55/150

4話


【悲報】パーフェクトモデルさん、ガチでやばい子だったwwwwwwwwww



1.名無し 06/09 14:48

裏で大暴れしていた模様


パーフェクトモデルでお馴染みの元モデル桜井双葉(21)が電撃退職をして三ヶ月が経った。


日本を代表するトップモデルの退職は多くの人々に激震をもたらしたが、モデル業界の一部には喜びの声も挙がっているらしい。

と言うのも一部のモデルからは、桜井双葉が同業者にハラスメント行為をしていたとの証言も確認されている。


モデルタレントのA子さんによると


「皆様にとって【パーフェクトモデル】は太陽の様に明るく美しいイメージだと思いますが、休憩中は一切話しかけてこないでって雰囲気を凄く出していたり、撮影が長引いている時は、周りの人も凍りつくぐらいに怖い顔をしてましたね。

私の友人のモデルにも、双葉さんと一緒に撮影した際に軽く体が触れたら舌打ちをされたみたいで、それ以来撮影の仕事をするのが怖くなったようです」


とのこと。A子さんが言うには、桜井双葉が現場にいる時の空気は最悪だったようで他のモデルからもその様な情報が入ってきている。


桜井双葉のハラスメント問題について、彼女が勤めていたSunnaからは否定を示した掲載を先日つぶグラにて公表していたが、以前に行われたKENGO社長による会見の問題視もあって、事務所側も信頼性が欠けている状態にある。


▽本文の続きは此方から

htt……



2.名無し 06/09 14:55

ファンから崇められてイキった末路がこれか


3.名無し 06/09 14:57

ファッション雑誌にだけ出てた頃はすげー良かったんだけどな。テレビにちょくちょく現れてからは「あっ、この子調子に乗ってるんだな」って思うようになったわ。やっぱり名声を手に入れたら、変わっちゃうもんなんかね。


4.名無し 06/09 14:58

そもそも言うほど美人かアレ?最近はアイドルもモデルもみんな同じ顔に見えるんやが


5.名無し 06/09 15:01

>>4

それは流石にお前の目がおかしい


6.名無し 06/09 15:01

>>4

双葉は明らかにベクトルが違うだろ。街で移動中の双葉を見たことあるけど、遠目で見ても一瞬で双葉だって分かるぐらいオーラ出てたぞ


7.名無し 06/09 15:05

パーフェクトモデルって容姿だけじゃなく人間性としても完成されてたからそう呼ばれる様になったんだろ?ハラスメントがマジなら、一生名乗れなくなるじゃん


8.名無し 06/09 15:06

>>7

名乗るも何ももうモデル辞めたんだよなぁ…


9.名無し 06/09 15:09

退職の会見で謝罪じゃなくて、私情で話すような社長が経営する事務所にいたんだぞ?元からSunnaの人間の論理感がズレてるんじゃねえの?


10.名無し 06/09 15:14

ていうかSunnaは今後どうするんだろうな。あの会社が超有名になったのって双葉の活躍があったからだろ?前からMIHOの活躍はあったけど、ここまで大きな話題にならなかったし。

裏で何かやってたのはどうかとして、有名人だった訳だし、退職されたんじゃあSunnaもやばくね?


…………

……


【リアル報道:街の人に聞いてみました】


・今回の街の人への質問は此方

『パーフェクトモデルが事務所を退職して三ヶ月が経ちましたが、貴方はどう思いますか?』



30代 男性

「え!?もう三ヶ月経ったんですか!?いやー早いなぁー…そうですね、やっぱり双葉ちゃんが恋しいですよ!あんなに綺麗で可愛くて日本に元気を与えてくれたモデルさんは他にいないですからね!こう、なんていうか…モデルの見せ方を変えてくれたというか…僕も双葉ちゃんがいるからファッション誌集めてたのもありますね!」



20代 女性

「私、今モデルをやってるんです。とは言っても、全然仕事も無くて副業の様な感じなんですけどね。本当はなるつもりはなかったんですけど、双葉さんがみんなに希望を与えてる姿を見て、私もそんな風になりたいなんて憧れて……双葉さんが辞めても私の心の中にはいつも居ます。今は多忙だった毎日から解放されて幸せに生きてることだけを信じたいですね」



40代 女性

「いや本当に辛いですよ!双葉ロス…って言うんですかね。私の中でまだ双葉さんが居なくなった悲しみが残っていると言いますか…あの子は娘の様に思えましたし、見ていると私も自分に自信が持てるというか…いつか戻ってきてくれる事を願ってます」



『街の人々からはやはり【パーフェクトモデル】を失った悲しみの声が多いようです。』


『ですがその一方でこんな声も…』



20代 男性

「いやー…こんな事言いたくないですけど、ちょっと甘えじゃないかなって思っちゃいますね。スタコレの事故現場にいたから精神的なショックが大きかったのは間違いないんでしょうけど……それでもいきなり辞めるのは違うというか…日本を代表する方だったんですから、最後まではちゃんと自分の役割に責任を持って行動して欲しかったなーって…」



50代 男性

「功績として見れば凄い偉業を達した人なんだって思うよ?でもね、今回の退職は幾ら何でも人様に迷惑かけてるし身勝手じゃないかな。それにほら、最近は他のモデルさんからもパワハラ疑惑も掛けられているじゃん?彼女は元々かなりの我儘な性格だったんじゃないかなって思ってるよ」



30代 女性

「Sunnaの社長による退職会見があったじゃないですか。あれを聞いて双葉さんも大変なんだなーって思ってたんです。でも最近はSNSで双葉さんの悪い情報が所々見られて…あれ?もしかして本性はちょっとヤバい子なのかな?って感じてますね、はい」



『この様に批判的な意見も見受けられました。何方の意見であろうと、彼女が人々に与えた影響は大きかったと考えられますね。続きまして…』



…………

……



 伝説のトップモデル【桜井双葉】がSunnaを退職して三ヶ月が過ぎた。つぶグラでは彼女の話題で持ちきりの毎日だったが、三ヶ月も経つと彼女に興味を持つものしか話題を続けていない。今後とも日が経つにつれ、人々から忘れられていくのだろう。


 時折、胡散臭いアカウントが彼女の悪事を持ち上げ、それを面白がって集まる人々が批判をする光景も目に映る。みんなで批判すれば怖くないと思っているのだ。嫌な時代である。勿論、私はその様な嘘の情報に踊らされず、しっかりと正しい情報と見分けていると信じたい。


 筆者である私は彼女の魅力に取り込まれたファンの一人であり、彼女が辞めた事を今だに現実として受け入れられていない。だが、テレビCMにもバラエティにも、そして街の広告にも、彼女の姿が何処にも居ない時に【あぁ、本当に辞めてしまったんだな】とつくづく感じてしまう。


今この暗いご時世、太陽の様に輝く彼女の存在が我々には必要不可欠であるが、果たして彼女が放つ【光】を担うのは誰なのだろうか?


それともこのまま沈んだ太陽が再び顔を出す日はもうないのだろうか?


ぽっかりと空いた人々の心を埋めてくれる救世主は現れるのだろうか?


批判の声に負けずと擁護を続ける【パーフェクトモデル】の純粋なファンが報われる日は来るのだろうか?


 桜井双葉という存在を失うという事は、多くの問題と直面するということ。我々はもっと偉大な人物の消失に危機感を感じるべきなのではないかと私は思っている。


(提供:マルカドオンライン 筆者:小嶋 直斗)




…………


PM??:?? 東京総合病院 受付ロビー



 深夜の院内。消灯時間は過ぎ、必要最低限の照明だけで照らされる暗い空間。一人の夜勤の受付だけが、退屈そうにスマホを見ていた。


 無音の時間が永遠と続く。大きな欠伸をして虚ろになっていると、ゆっくりと出入り口のドアが開くのが見えて思わず畏まった。


 静かに入ってきたのは黒いパーカーの女性。フードを深く被り、黒いマスクを付けて顔が全く見えない。どう見えてもこの時間帯に入ってくるには、警戒しなければならない不審者であるが…受付はその姿を見て待っていたかのように彼女を歓迎する。黒いパーカーの女性は、受付カウンターの前まで足音を立てずゆっくりとやってくる。


受付

「お待ちしておりました。…時間通りですね。念の為、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」


「細田 美花です。母親の細田明美の面会に来ました」


受付

「細田美花様ですね……はい、確かに確認が出来ましたので、部屋までご案内します」


「お願いします」


受付は立ち上がり彼女を引き連れて暗い廊下を歩き出した。


 この時間はエレベーターは使用不可となっており、二人は暗い階段を静かに上がっていく。何度も何度も上がり続け…この間、両者一切喋る事もなく細田がいる入院室の前まで到着した。扉の横に立つ受付に、美花は部屋に入る前に深々と頭を下げる。


美花

「……ありがとうございます。この時間は面会は無理なのに無茶を聞いてくれて……」


礼儀の正しい娘の姿に感心しながら受付は優しく微笑む。


受付

「大丈夫ですよ、霧子ちゃんがちゃんと話は通してくれてたので。…御礼の代わりに、貴方が元気になった時は、霧子ちゃんのカフェにまた通ってあげてね?」


美花

「…あはは、やっぱりバレてます?」


受付

「当たり前じゃないですか。その青い目…他にいないでしょう?安心してください、誰にも言いませんよ。これも霧子ちゃんに頼まれましたから」


美花

「…本当にありがとうございます」


受付

「…面会時間は30分です。時間になればまたお迎えにきますので……それでは」


そう言うと受付は静かに暗い廊下の中へと歩いて消えていった。背中を見送った美花はフードを脱いでマスクを外し、ゆっくりと扉を開いて中へと入る。


 扉の先に一歩踏み入れた彼女は【双葉】として細田の前へと姿を現す。


細田

「……」


窓から差し光る月の光を浴び、静かに眠り続ける細田の姿がそこにはあった。ここの病院の人達は彼女の体をとても大事にしてくれているのだろう。事故から数ヶ月が経った今、細田の体は痛々しかった傷の跡も塞がっていき順調に回復していっているようだ。


 双葉は開いたままの扉を静かに閉め、一歩一歩と細田へと歩み寄り、ベッドの隣にある椅子へと座る。安らかな表情で眠り続ける細田を、双葉は静かに見守り、時間だけが過ぎていく。


 彼女の顔を見る事が出来た安堵の中、双葉は両手を組み、細田を見守り続けて話し掛ける。


双葉

「細田さん、遅くなっちゃってごめんね?直ぐに会いに来たかったんだけど……見ての通り、全く元気がなくてさ。この数ヶ月で物凄く痩せちゃったよ。暫くはパフェも食べ放題かな?アハハッ」


細田

「……」


ジョークを話すも細田は目を開ける事はない。しかし双葉は語りかけ続ける。


双葉

「テレビも見なくなったし、スマホも壊れてから買いに行ってないし、外の情報全然分かってないんだけど、私が居なくなった後でも度々私の事で話題になってるんだって。いやー、やっぱり【パーフェクトモデル】はどれだけみんなを注目させてたかよく分かるね。人気者は辛いよ」


双葉

「…まぁ、盛り上がってる話題はやってもない嘘の証言だったり、私を叩く声ばっかりなんだけど。これも人気者には避けられない道なんだろうなぁ」


細田

「……」


双葉

「…ねぇ、覚えてる?細田さん。私が言ってた【完璧の存在】への誓い。私と同じような境遇に置かれた人達の希望になりたくて、貴方とここまで頑張ってきたんだよね」


双葉

「でも…その結果私を嫌う人が沢山増えちゃったね。私、間違った事をしたつもりはなかったんだけどな。細田さんはいつもそんな声が私に届かないように、裏で必死に頑張ってくれてたよね?嬉しかったけど……本当は嫌われてるのも知ってたんだ」


双葉

「横を通り過ぎるだけで陰口言われたり、聡ちゃんが作ってくれた衣装も破られたり……数えきれない程色々とやられたなぁ。ただみんなに愛されて、それに応えて希望に変えたかっただけなのにね」


細田

「……」


双葉

「…ねぇ細田さん。私が怖いのはみんなに嫌われることなんだ。愛想良く笑顔で振る舞って、元気な声で言葉を選んで話して、大袈裟と呼べる程に最高のリアクションを見せれば、そんなのは簡単に避けれるって思ってた」


双葉

「でも違った。こっちがどれだけ仲良くしようと寄り添っても、嫌いだって突き返す人間もいるんだって現実を見せつけられた。その人が悪いとは思わないよ?互いの相性は誰にだってあるからね。……でも、やっぱり嫌われてるって分かったあの瞬間は……とても苦しくて辛いよね」


双葉

「……なんでなんだろうなぁ。私ってそんなに酷い事してたのかなぁ。ただ嫌われたくないだけなのになぁ」


双葉の声は弱々しくなっていく。


双葉

「みんな私の【完璧】だけを求めて好きになったり、嫌いになる。結局は誰からも愛されない【双葉】のまま。みんなを愛したくても、愛し方がわからない【双葉】がまだここにいる」


双葉

「……【本当の愛】を知りたかっただけなのに、どうしてこうなっちゃったんだろうね」


真顔でボロボロと涙を流し、そっと細田の手を握る。ひんやりと冷たくカサカサに乾燥した手だ。


双葉

「貴方はお母さんの様に私を慕ってくれたよね?細田さんが居なかったら私、もっと早くダメになってたんだろうなっていつも思ってる。本当に感謝してるよ」


双葉

「…だけど、細田さんも本当は私に隠してる事、まだあるんでしょ?【嘘】で生きてきたから分かるんだ、相手が隠し事してるかどうかもね。その隠している真実を知るのが怖くて…私は大切な貴方でさえも、愛せないままだった」


双葉

「そして…私のせいで貴方の夢も壊しちゃった。……本当にごめんね」


双葉

「もう二度と会わないだろうから…ここまで優しくしてくれた貴方に最後ぐらいは言わせてほしい。それが【嘘】の言葉であっても、貴方には言っておきたい。…最後の我儘、どうか聞いてくれる?」





双葉

「…愛してる」





静かな部屋にトントンとノックが聞こえてくる。扉がゆっくりと開くと、受付が迎えにきたようだ。


受付

「お時間です。申し訳ありませんが今日は……あら?」


部屋に入るとそこには既に双葉の姿は見当たらなかった。ベッドには細田が眠り続け、彼女がこの部屋にいた痕跡は何処にも残っていなかった。


受付

「…もう行ったのね」


受付は溜息を吐いて扉を静かに閉じて出ていく。再びこの部屋は薄暗く静寂な時間だけが過ぎる。


細田

「……」


唯一変化があったのは、握られて温もりが残ったままの細田の手が、一瞬ピクリと動いたことである。



【あれから】


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