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Re:LIGHT  作者: アレテマス
第一幕
43/144

22話【狼狽と崩壊】


PM12:26 TMAメインホール



スタッフ

「キャァァアアアーーッ!!!」


目の前の大事故に漸く我に返った人々は悲鳴を上げてパニックが広がっていく。ある人は逃げ惑い、またある人はどうすればいいのか分からず震えてその場に固まってしまっていた。


 呆然と見てきた双葉も周囲の騒めきにハッとして、目の前で起きた悲劇に体が震え青ざめていく。


双葉

「…嘘…そ、そんな……ほ、細田さん…?」


彼女はゆっくりと立ち上がり、下敷きから出ている細田の手の方を見ながら歩み寄って行く。


双葉

「ダメ…ダメだよこんなの…ダメ…嘘だ…」


スタッフ

「…!お、おい!まだ落ちてくるぞ!!」


双葉

「えっ…?」


上を見上げ指を指すスタッフの視線の先には、まだ落ち切っていないライトと鉄骨がミシミシと音を鳴らし、今にも落ちそうになっている。


 双葉は恐怖で足が竦んで思う様に動けず、落ちそうになっているライトを見上げ続ける事しか出来なかった。


「双葉ァァアアアーーッ!!!」


そんな彼女のピンチに駆け付けたのは聡だった。


 彼は全速力で走り舞台に飛び乗ると、ラグビー選手の様に彼女を抱えて飛び付く。二人共に床に転がり倒れ、照明ライトから引き離して、彼女を守る為に聡は双葉を自分の体で覆って庇う。



ガシャァァアン!!



 彼の一瞬の判断が彼女の体を守り、細田を追い討ちするように新たな照明ライトと鉄骨が落ちてきて押し潰して行く。


 落ちた衝撃による割れたライトの破片が凶器に変わって飛び散り、落下現場の近くにいた聡の体を容赦なく切り刻む。


「イッッタ…!!」


双葉

「さ、聡ちゃん…!」


目の前で歯を食い縛り苦しそうな表情を見せる聡に双葉は涙声で心配する。


「…ッ!怪我はない?!双葉ちゃん!」


彼は彼女を泣かせまいと痛みを我慢してニカッと笑う。彼のお気に入りの白いジャケットはズタズタに傷が入り、所々血で滲んでいた。


 聡は双葉を庇いながら天井の方を見ると、今落ちてきたのが最後だったのを確認して、周囲に呼び掛ける。


「男は集まって!女性は救急車を!!女性が一人まだ下敷きになってるわ!!」


男スタッフ

「え…あ…」


「早くしなさい!!男でしょう!?」


彼の喝に怖気ていた男性陣は奮い立たせ勇気を出して、一丸となり瓦礫の山へと走り出す。彼等は力任せにどんどんと重い瓦礫を連携を利かせ退かしていく。


 その一方で小嶋はカメラを置いて双葉と聡の元へと駆け付けてきた。聡は痛そうにしながらも力を振り絞って立ち上がり、抱き抱えている双葉を彼に引き渡す。


「小嶋君!双葉ちゃんと安全な所へ行って!」


小嶋

「わ、わかりました!」


双葉

「ま、待って聡ちゃん…私も細田さんを…!」


「大丈夫!!」


泣きそうになっている双葉に、聡は親指を立て笑顔を見せる。自身もボロボロになっているのにも関わらず、少しでも不安をかき消そうとする彼の姿からは男気を感じた。オネエの雰囲気を出していても、今は立派な大人の対応を見せる彼に小嶋は感動している。


「明美ちゃんは大丈夫!アティシと野郎どもで絶対に助けるから!小嶋君!双葉ちゃんを頼んだわよ!」


小嶋

「…!…はい!!双葉さん、此方へ!」


彼に託され小嶋は頷き、半ば無理矢理に双葉を連れていく。


双葉

「細田さん…!!嫌…!死なないで…!!私を一人にしないで…!!」


瓦礫からどんどん引き離される双葉は、抵抗しながら手を伸ばす。今の彼女は目に見えて冷静ではないのがわかる。


 小嶋も男だ、彼は精一杯の力で双葉を抑えて聡の言われた通りに安全であろう場所へと連れていく。酷く取り乱している彼女の姿なぞ、今はどうでも良かった。


小嶋

「大丈夫!大丈夫ですよ双葉さん!細田さんは助かりますから!!」


彼も彼なりに必死に彼女を励まし続け、現場を後にするのだった。




 事故の速報は会場外まで直ぐに知れ渡る事になった。姫川を見送りそのまま昼食を食べに、会場の周辺を歩いていた春香達も足を止めてスマホを見る。


春香

「じ、事故…!?どういう事!?」


難波

「…これは飯食ってる場合ちゃうな!急いで戻るで!!」


速報のニュースを見た難波の足は直ぐに会場の方へと走り出す。二人も置いていかれない様にと彼女を追い掛けた。


 しかしTMAの周辺は既に警察と消防車、そして救急車が集まり立ち入り禁止となっていた。待機している警察を気にせず会場の中へ入ろうとする難波を、彼等は立ち塞がり通さんとする。


警察

「現場は危険です!中に入らないでください!」


難波

「なんでやねん!ウチらは関係者や!そこ通さんかい!」


RABi

「怪我人は!?皆さん無事ですか!?」


警察

「ダメです!!中に入らないでください!!」


難波とRABiが警察と揉める中、春香は双葉が気になり周辺を見回し探す。しかし、彼女の姿は何処にも見当たらない。


春香

(双葉さん…何処にいるの…!?)



 事故の速報は姫川と華城を乗せた送迎車でも、カーナビのテレビから報道される。後部座席から姫川は体を前のめりに出して見ていて、華城はどうでも良さそうにスマホを触っていた。


運転手

「なんてこった…こんな言い方するのは良くないですけど、お二人とも事故が起きる前に会場を出れてよかったですね」


華城

「本当よね。現場にいたら警察の事情聴取もされるだろうし、そんなのに時間使いたくないわ」


姫川

(双葉さんや春香さんは大丈夫なのかな…)


不安そうにテレビを見続ける彼女に速報が入る。


ニュースキャスター

『たった今速報が入りました!事故の内容は天井の照明器具とその周辺の鉄骨が落下したようで、近くにいた複数人が軽傷、一人の女性が下敷きになり安否不明だそうです』


姫川

「!!」


安否不明の言葉に姫川は青ざめる。それがもしも双葉だとすれば…


ニュースキャスター

『…今回の事故にてモデルの双葉さんは無事だと現場から情報が入ってきました!繰り返します、モデルの双葉さんは…』


姫川

「!よ、良かった……」


双葉の無事が確定した事に姫川は胸を撫で下ろす。しかし、隣にいる華城はつまらなさそうに言う。


華城

「双葉は無事なんだ。死ねば良かったのに」


姫川

「華城さん!!」


彼女の発言に姫川は牙を向くように怒鳴り振り返る。気弱な姫川がこんなに怒りを露わにしているのも初めて見て思わず顔が引き攣る。


姫川

「二度とそんな馬鹿な事を言わないでください…!」


華城

「…ッ…わかったわよ」


華城は不服そうにスマホを再び触りだす。姫川はスマホを取り出して、先程作ったばかりのグループメッセージに他の友達が安全なのかを確認すべく直ぐに連絡を入れた。


姫川

(みんなとはさっき別れたばかりだから大丈夫のはず…!)


………


PM13:03 スーパーリコリス 売り場


 TMAの事故は店内にいる客の間も直ぐに広まり、人々は買い物を忘れスマホのニュースを見たり、客同士会話をして情報を収集している。


黒木

「……」


黒木

(双葉さん…)


 出勤時間となり売場に出て納品作業を始める黒木も、聞こえてくる事故の会話や双葉の安否が気になり、少しも集中する事が出来ず固まったまま全く作業が進まない。彼自身も酷く取り乱していたのだ。


ジュリ

「黒木さん!」


そんな固まり続ける彼の元に私服に着替え終えたジュリが駆け寄ってくる。


黒木

「神田さん?」


ジュリ

「Sunnaから連絡があって、事務所に戻るように言われたから今から行ってきます。すみません」


黒木

「…わかった。双葉さんの情報があったらまた連絡してくれないかな」


ジュリ

「それは構いませんけど…黒木さん大丈夫ですか?」


黒木は気付いていなかったが、彼は酷く青褪めていつも以上に力が抜けてるのだった。心配してくれる彼女に黒木は無理して笑う。


黒木

「だ、大丈夫…俺は今から働かないと行けないから…」


ジュリ

「黒木さん…」


店長

「行っておいで、黒木君」


黒木

「…!店長…」


彼を気遣うように店長がやってきた。


店長

「今日はお客さんも少ないし、スタッフも充実しているからね。他のみんなには僕から上手く言っておくよ。大丈夫、黒木君が休んでも誰も怒らないから」


黒木

「で、でも…」


有難い言葉だが黒木は中々【わかりました、行ってきます】とは言えなかった。彼の真面目な性格が、自己都合の理由で休む事に、店へと迷惑を掛けてしまうと考えて邪魔をしているのだ。


 しかし、そんな彼を後押ししてくれる友も現れる。


高田

「店のことは気にすんな、黒木」


黒木

「高田…」


高田

「店長もこうやって言ってくれてるんだし気にすんなよ。今はお前が出来ることをやってこい」


黒木

「…ありがとう、高田」


彼は高田と店長の目をしっかりと見つめた後、深々とお辞儀を済ませ決心した顔でジュリの方へと振り返る。


黒木

「俺もついていくよ、神田さん」


ジュリ

「タクシーはもう呼んでます。行きましょう」


黒木は頷きエプロンをその場で脱いで、ジュリと共に店を出て行く。彼等が出て行くのを店長と高田は最後まで見送った。


店長

「黒木君、双葉さんと出会ってから変わったなぁ。あんな顔、初めて見たよ」


高田

「俺もです、店長。あんな風に双葉ちゃんがさせたからこそ、彼にとって彼女は特別な人なんでしょうね」




 店の外に出ると、駐車場で既に待機していたタクシーのドアが開き、二人は後部座席へと急いで乗り込む。


ジュリ

「Sunna事務所までお願いします」


運転手

「わかりました」


案内はジュリに任せ、黒木は直ぐにスマホを取り出し双葉へと電話を繋げる。


 しかし、繋がるわけがなかった。双葉のスマホは突き放された時に落としてしまい、そのまま瓦礫に潰されてしまったからだ。何コール鳴らしても彼女に繋がらない。黒木の不安は益々強くなり冷や汗を流して焦る。


黒木

(頼む…繋がってくれ…!)



 暫く車を走らせSunna事務所に到着するも、既に多くのメディアが入口に集まり賑わっていた。双葉の情報を入手したいのは彼等も同じだったのだ。あまりの混雑に入口は封鎖され、タクシーは事務所より少し離れた場所で停車する。


運転手

「すみません。あの感じだと中に入るのはキツそうです…」


ジュリ

「ここで大丈夫です。黒木さん、降りましょう」


黒木

「…俺も中に入って良いのかな?」


ジュリ

「緊急事態なんですよ?文句言われたら代わりに言いますから、ほら」


ジュリに手を引っ張られた黒木はタクシーから降りる。ジュリは歩きながら彼が着ているパーカーのフードを被らせて、メディアから顔を隠すようにする。黒木はあくまで一般人だ、テレビに映すわけにはいかないと思ったのだろう。


ジュリ

「退いてください。中に入りたいんで」


彼の手を引っ張り入口に集まるマスコミ達を気にせずズカズカと彼女は歩く。しかし、彼等は簡単には通してくれないようだ。一瞬にして二人を囲む。


記者

「!ジュリさんですよね!?その人は誰ですか!?」


記者2

「双葉さんの情報何かわかりましたか!?」


記者3

「TMAの事故について、今どんなお気持ちか聞かせてください!」


此方に配慮せず、質問責めするメディアに苛つきジュリは一瞬足を止めて


ジュリ

「うるさい!!こっちは急いでいるの!!」


と彼等に怒鳴った。力強い彼女の態度に先程まで退かなかったメディアも引き下がり、入り口までの道が切り開かれる。


ジュリ

「初めからそうしろよ!クソメディアが!」


イライラしながら黒木を引っ張りジュリはSunnaの中へと入る。メディアからすれば無礼で失礼極まりない彼女の姿に見えたが、黒木には憧れの先輩の為に必死になる彼女の姿が勇ましく思えた。


黒木

「神田さん…凄いね」


ジュリ

「…そう言ってくれるのは黒木さんだけですよ。急ぎましょう」


忙しそうに電話対応に追われてる受付を無視してどんどんと奥へと入る。


「ジュリちゃん!」


その彼女の足を止めるように後ろから声がする。振り返るとそこには忙しそうに息を切らしてる田中が手を振って立っていた。


ジュリ

「田中さん。呼ばれてきたんですけど」


田中

「詳しくは奥で話します!…え、ええと、この方は?」


ジュリ

「双葉先輩の友人さんです」


黒木

「初めまして、黒木です」


礼儀正しくてフードを脱いだ彼の顔もカッコ良く、田中は少しだけ見惚れていたがそれどころではないと我に返る。


田中

「ご、ごめんなさい。ご友人さんでもここから先は関係者以外立ち入りはダメで…!」


ジュリ

「黒木さんが双葉さんの関係者じゃないって言いたいんですか?」


田中

「ヒィ〜…!そういう意味じゃないんだけどぉ〜…!」


ジュリが怖く田中はビビり散らかす。黒木もこうなる事は予想出来ていたが、それでも少しでも双葉の情報が欲しいと思い彼も引き下がらなかった。


黒木

「田中さん。双葉さんの情報さえ分かればそれで良いんです。ここに居させてくれませんか?」


田中

「え、えぇ〜…」


黒木は頭を下げ田中はタジタジになる。ただの広報担当なだけで、自分にそういった決める権利なんてないのだ。


 だが、彼の真面目な態度とジュリが信用して連れてきた事を信じて、悩みに悩み抜いた上で承諾する。


田中

「…わかりました。ここのロビーに客人用のソファーがあるので、そこでなら待っていただいても大丈夫です」


黒木

「!ありがとうございます!」


黒木は深々とお辞儀をして言われた通りにソファの元へ向かい座り込む。彼は直ぐにスマホを取り出し、再び双葉への連絡を試みるのであった。


ジュリ

「そう言えば社長は?」


田中

「KENGO社長はTMAに向かいました。それと、ジュリちゃんをここに呼んだのは…」


田中はジュリを引き連れて事務所の奥へと行ってしまった。黒木は繋がらない電話をずっと耳にあてて、双葉から折り返しが来る事を一人待ち望むのであった。


黒木

(頼む…繋がってくれ…双葉さん…)


…………



PM14:59 TMA前


 多くのマスコミ、警察、救急車と集まるアリーナの前に一台のタクシーが停まる。車のドアが開くと、険しい表情をしたKENGOが降りる。彼は指で運転手に【ここで待ってて】と合図を見せて早足で現場へ向かう。


「ケンちゃん!」


遠くから此方に気付いた聡が手を振っている。彼の隣には双葉と小嶋がいるようだが、彼女は俯きずっと震えている。小嶋は双葉が人々に気付かれないようにと、自身のジャケットを羽織らせ上手く変装させていた。


 緊急手当だけを済ませた傷だらけの聡にKENGOは直ぐに駆け寄る。双葉を確認出来た事への安心と、聡の怪我に対する不安が混ざり合い、彼も冷静にいられなかった。


KENGO

「聡君!だ、大丈夫かい!」


「アティシは大丈夫よ。それはそうと彼はMARUKADOの小嶋君、双葉ちゃんをここまで運んでくれたわ」


KENGO

「そうか、君が…本当にありがとう」


KENGOは手を差し出し小嶋と握手を交わす。


小嶋

「初めましてKENGO社長。MARUKADO記者の小嶋です。警察の事情聴取も先程終わりました」


KENGO

「そうか、ありがとう。…細田さんの件は聞いたよ」


KENGOは辛そうな表情をする。移動中に下敷きになったのが細田だという情報が入り込んでいて、既に状況を理解していた。


「ええ、今は近くの病院に搬送されて手術中なのよ。ケンちゃんとここで合流してから、アティシも向かおうと思ってたわ」


双葉

「……私も…」


KENGO

「?」


双葉

「私も細田さんを見に行く…私を置いて死んでほしくない…」


双葉は弱々しく震えた声で振り絞るように話す。いつもの太陽のような輝きは消えて、精神的に追い詰められているのが周囲に伝わる。


 KENGOは優しく双葉の肩に片手を乗せ、停めていたタクシーに指を指した。


KENGO

「双葉ちゃん。君も連れて行きたいが…今のメディアは君から言葉を貰おうと必死に探している。それに君自身も今は休む必要がある」


KENGO

「後は俺達に任せて、一度家に帰ってそのまま待機していてくれ。大丈夫、細田さんは絶対に助かるから、もう心配しなくてもいいよ」


双葉

「……」


KENGOの励ましも彼女の心に響かない。曇り続ける表情に流石に彼も掛ける言葉が見つからない。このまま一人で帰らせるのも不味いのかもしれない。そう思っていると小嶋は口を開いた。


小嶋

「あの、それなら俺も双葉さんについていって家まで送りますよ。今は少しでも役に立ちたいです」


「え…でも…」


小嶋の提案に聡は戸惑う。双葉の住んでいる場所は会社のごく一部の人間のみが知るだけで、メディアには一切教えていない。それを記者である彼に安易に話して大丈夫なのだろうかと。


 だが、KENGOは彼の眼差しから悪巧みをしない真っ直ぐな心を感じ取り、小嶋の提案を受け入れるのであった。


KENGO

「助かるよ小嶋君。彼女の住んでいる場所は運転手にはもう伝えてるから、君は双葉ちゃんを乗せてくれるだけで良い」


「ケンちゃん…」


KENGO

「聡君、今は彼が頼りだ。信じようじゃないか」


小嶋

「社長の思いを裏切るつもりはありません。後は任せてください。双葉さん、行きましょう」


双葉

「……」


力が抜けている双葉の手を握り小嶋は、KENGOが用意してくれたタクシーに向かった。フラフラと歩く双葉の姿を見ていると此方も辛くなる。だが、今は早急に細田の安否を確認しなければならない。


KENGO

「聡君。君の車を借りて病院に向かおう。その傷じゃあ運転できないだろうし、俺に任せて」


「ええ、急ぎましょう」


彼等も急いで車に向かい、細田の搬送された病院へ向かうのだった。



 この事故が後に、事態を大きく動かす引き金になっていた事をまだ誰も知る由もなかった。

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