第三幕【Last Episode】
…とある小学校。授業参観の今日、一つの教室内では多くの親が我が子の様子を見に訪れる。
そんな中、一人の少女が椅子から立ち上がり原稿用紙を両手で持つと、ハキハキとした声で読み上げていた。
「わたしのしょうらいのゆめは!もでるさんになることです!どうして、もでるさんになりたいのかというと!」
「わたしがうまれるもっともっとむかしに!【ぱーふぇくともでる】とみんなからよばれている!すっごくきらきらとしたもでるさんにあこがれているからです!」
「わたしも!【ぱーふぇくともでる】のように!みんなのためにきらきらとかがやいて!せかいいちのもでるさんになりたいです!おわり!」
原稿用紙を読み終えた少女に、周りの生徒達はパチパチと疎らに拍手を送る。黒板前に立つ先生は優しい声色で、少女へ語りかけた。
先生
「はい、ありがとうございました。精一杯読めましたね」
先生
「【パーフェクトモデル】…それはとても素敵な夢ですね。先生も昔、【パーフェクトモデル】から感動をもらっていたから、その憧れる理由がしっかりと伝わりましたよ」
「えへへ…」
先生
「でも、一つ忘れてることがありますね?原稿用紙を読む前に、まずは自分の名前を読まないといけませんね?」
「あっ!そっか!わすれてた!!」
ウッカリしていた少女の可愛らしい反応に、周りの保護者の人達も微笑ましく見守る。
そして、少女は手を挙げて大きな声で名を名乗る。
「わたしの!しょうらいのゆめでした!なまえは!」
「【くろぎ ひかり】です!」
彼女の【奇跡】を宿した青の瞳は
未来への【希望】へと煌めき続けるのであった。
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ご興味がありましたら、是非とも読んでください。