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Re:LIGHT  作者: アレテマス
第一幕
15/143

10.5話【双葉大好き女子クラブ】



PM12:06 Sunna 食堂



春香

「さぁ始まりました。第8回双葉大好き女子クラブ。本日も双葉さんに纏わる楽しいトークをしていきましょう」


【双葉大好き女子クラブ会員No.2】

元気が売りの現役女子大生 期待のモデル 春香


フレン

「皆さん、双葉ちゃんのエピソードを用意できましたか?」


【双葉大好き女子クラブ会員No.1】

ツインテールモデルと言えば私だろ ハーフモデル フレン


「フッ…今日も沢山カワウィ〜話、聴かせてちょうだい」


【双葉大好き女子クラブ会員No.3】

推しが超ファンタスティック 【B&F】ファンタスティック⭐︎聡


ジュリ

「帰っていいですか」


【双葉大好き女子クラブ仮入部中】

絶賛反抗期、暇なんだよ仕事を寄越せ 新人モデル ジュリ


春香

「待って待ってジュリちゃん!?今始まったばかりだよ!?」


ジュリ

「始まったも何も…たまたま隣に座っただけなのに、何勝手に意味わかんないクラブに入れられてるんですか私」


フレン

「まーまーそー言わずにさ。ジュリちゃんも双葉ちゃんに憧れてSunnaに入ったんでしょ?私達のクラブに入れば、憧れの先輩の話沢山聴けちゃうよ〜??」


ジュリ

「別に興味ないです……え、ちょっと待って?よく考えたらこの会【双葉大好き女子クラブ】ですよね?異物(サトシ)混ざってません?」


「異物って何よ異物って!!アティシは時に乙女に変わり!時にダンディーなハンサムに変身するファンタスティックな心を持ってるのよ!!今のアティシは双葉ちゃんを愛する一人のお・と・め♡」


ジュリ

「きっしょ」


「……」


フレン

「割とガチ目に凹んでるからこれ以上やめてあげて。……とにかく!本題に移りましょう!ジュリちゃんもせっかくだし聞いていって!ね?」


ジュリ

「はいはい…わかりましたよ」


フレン

「それじゃあ早速…まずは私から。これは一昨日の話なんだけどね…」


…………


Sunna事務所 休憩スペース


フレン

「えー!嘘ー!!」


双葉

「あっ、お疲れーフレンちゃん。どうしたの?」


フレン

「あっ!双葉ちゃんお疲れ様!ねー聞いてよ!今日めっちゃ寒いから自販機でホット買おうと思ったんだけどさー、全部売れ切れー…マジ最悪だしー」


双葉

「あー、この時期だとみんな買うもんねー。…フレンちゃん、まだ時間ある?」


フレン

「へ?あるけど…」


双葉

「じゃ、近くのコンビニまで一緒にホットを買いに行こ?最近のフレンちゃんの話、聞きたかったしさ」


フレン

「ええ!?いいの!?」


双葉

「何が?」


フレン

「いやだってほら?!双葉ちゃん忙しいでしょ!?私なんかに時間なんて使わなくても…」


双葉はフレンの前に一歩歩み寄り、上目遣いでフレンを見つめる。


双葉

「私はフレンちゃんの話が聞けるなら、時間なんて気にしないよ?」


フレン

「はわわぁ…!!」


…………



フレン

「…なんて事がありました」


春香&聡

「可愛いィ〜!!」


フレン

「いやもうマジで対応が神。ほんっとうに愛してる双葉ちゃん。私じゃなきゃ、あの上目遣いには耐えれなかったですね、はい」


「あの子、そういうところ直ぐ言い出せる辺りが本当に優しい子よね〜」


春香

「そうですよね!私もあの人の思い遣りに何度救われたことか…うんうん」


ジュリ

「…えっ。こんなノリがずっと続くんですか、これ?…マジで帰っていいですか、私」


春香

「そんな事言わないでジュリちゃん!?次のエピソードに期待して!?」


「ほほう?それなら聴かせてちょうだいハルちゃん!貴方の全力の双葉ラブを!!」


春香

「はい!!あれは丁度昨日なんですけど!!」


ジュリ

(うっさ…)



…………


Sunna事務所 撮影スタジオ


スタッフ

「一旦休憩入りまーす」


春香

「ふぅ…」


双葉

「綺麗に撮れてるね、春香ちゃん♫」


春香

「!?ふ、双葉さん!どうしてここに!?」


双葉

「今日はここで新しいポートフォリオを撮る事になったんだ。今は待機中〜」


春香

「そ、そうなんですね!」


双葉

「…あれ?春香ちゃん疲れてる?」


春香

「あ、あはは…朝からずっと撮ってたもので…あっ!でも、双葉さんに頭を撫でられたら元気になりますよー!!…なんちゃって、あはは」


双葉は直ぐに手を春香の頭に乗せて優しく撫でる。


春香

「!?ふ、双葉さん!?」


双葉

「頑張って偉いねー春香ちゃん。よしよーし」


春香

「あぁぁ…!し、幸せ〜…!!」



…………



春香

「…なんて事があったんです!」


フレン

「…え?いつも通りじゃない?」


「ええ、いつも通りね」


春香

「あれー!!?」


フレン

「いや、春香ちゃんっていつも双葉ちゃんに頭撫でられてるイメージしかないんだけど」


「アティシ、ハルちゃんは双葉ちゃんのペットだと思ってたし…」


春香

「えー!?双葉さんのペット!?…わ、悪くないかも」


「いや、流石に人間として良くないわよ」


フレン

「残念ながら春香ちゃんのエピソードは、可愛いポイント無しということでお願いします」


春香

「うぐぐ…可愛いポイント獲得ならず…ジュリちゃんはどうだった?」


ジュリ

「〜♫」


春香

「サブスク聴いてるー!!?」


「フッ…アンタ達はまるでなってないわね…雑魚中の雑魚よ…アティシの華麗なるファンタスティック⭐︎エピソードを披露してあげる」


フレン

「さっき可愛いって言ってましたよね?」


「そう、あれは昨日の撮影の休憩中…」


…………


Sunna事務所 撮影スタジオ 休憩中


双葉

「暇だよー聡ちゃん。何か面白いことやってー」


「アンタそれ今の時代じゃハラスメント認定されるわよ。でもまぁ、【パーフェクトモデル】様がお望みなら?アティシも少しは頑張っちゃおう、かな?」


双葉

「おおー、流石は聡ちゃん。で、何を見せてくれるの?」


「見てなさい双葉ちゃん。これはファンタスティックすぎて1日に一回しか出来ない究極の隠し芸なの。…準備はいい?」


スタッフ

「撮影再開しまーす」


双葉

「はーい」


双葉は聡の事を気にせず現場へ戻って行った。


「……」


…………


フレン

「まてまてまてまて」


「ん?どうかした?フレンちゃん」


春香

「いや何ですかそのエピソード!?何処がファンタスティックだったんですかそれ!?」


「近況報告!いつも通り可愛かったです!!はい!おしまい!!」


フレン

「雑に終わらすな!」


ジュリ

「いや…マジで何なんですかこのクラブ…メンバー全員滅茶苦茶じゃないですか」


「あら?何だかんだ最後まで話は聞いてくれてたのね、ジュリちゃん」


ジュリ

「うるさすぎて嫌でも聴こえてきましたよ…」


フレン

「因みにジュリちゃんは双葉ちゃんとのエピソード最近あった?」


ジュリ

「え?………今日の朝、双葉さんと出会いましたけど、応援のハグだって抱きついてきました」


フレン&春香

「「えーっ!!?」」


春香

「ずるいよジュリちゃん!何で黙ってたの!?私だって抱きつかれたいのにー!!」


ジュリ

「ハァ!?こっちは抱きついてくれって頼んでもないですよ!?向こうが勝手にやってきただけです!!」


フレン

「貴様ァー!!勝手にやったとは何だー!?取り消せよその言葉!!」


ジュリ

「ちょっ、フォーク振り回さない!子供かアンタら!聡さんも見てないで止めてください!」


「…ジュリちゃん。今日から貴方は【双葉大好き女子クラブ会員No.4】よ…おめでとう」


ジュリ

「ハァ!?ふざけんなマジで!!」


春香

「え!?会員になるの!?よろしくねジュリちゃん!」


ジュリ

「話聞けよ!!ちょっ、誰かー!!まともな人ちょっときてー!!」


ギャーギャーと騒ぐ四人に、移動中の双葉と細田が足を止めて遠くから見ていた。


双葉

「みんな、楽しそうにしてるね」


細田

「…そうね」



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