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【完結】Re:LIGHT  作者: アレテマス
第三幕
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61話【食い違う感情】


 季節は2月。いよいよ今月は去年延期されたStarlight Collectionが開催される月となった。今回は去年開催出来なかった分、盛大に盛り上げたいとスタコレ代表【北野 慎二】が街全体を通してプロモーションを行う。


 街の至る所ではTOP4によるスタコレ宣伝ポスターに貼り替えられ、一部の道路を封鎖して街中でランウェイが行われたりと、来たるべくスタコレに向けて盛り上がっていく。普段ファッションショーを見ない人達でさえ話題にする程、世間はスタコレに注目していた。



 だが、そんな人々の流行とは別に、全く関心を持たずに日々を過ごす者がいた。


 黒木だ。彼は街中で歩き慣れた通勤ルートを辿る中、幾多とスタコレの宣伝を目の当たりにするが少しも目を向けることはなかった。


 RABiが映るポスターや看板だけはほんの少しだけ立ち止まって見つめる事もあったが、それは彼女に興味があるだけでスタコレやモデルという意味では、まるで無関心なのである。


 記憶を無くして日は経ち、職場に復帰した彼の生活は順調だった。所々忘れてしまっている業務もあるが、記憶は無くしても体は覚えていて、すんなりと仕事を覚えていく。そんな日々を繰り返していき、一通り経った頃には、すっかりいつもの動きに戻っていた。職場の人達も初めは心配していたが、今の彼を見て不安に思う人は居なくなっていた。


 だが、記憶を無くしてからの彼は活き活きとしておらず、ただただ無表情で仕事をする事が多かった。それはまるで、双葉の存在を知る前の彼の姿にそっくりだった。



 …休憩時間。黒木はエプロンを脱いで休憩室で椅子に座っている。仕事の内容は覚えていたとは言え、久しぶりに働くとなると体力が落ちていて、体の疲れが溜まっているのだ。


 スマホを触るのでもなく、壁掛けのテレビを見るのでもなく、ただじっと座って疲れを癒す。側から見れば、正に【つまらない】光景である。


 すると、突然休憩室の扉が開いたと思ったら、高田が部屋に入ってきてエプロンを脱いだ。彼が部屋に入ってきたのは至って単純な理由。彼も休憩時間になったのだ。


 重い荷物を運び続けた午前の重作業、やっときた休憩時間に思わず気が抜けて彼は溜息を吐いている。


黒木

「お疲れ」


高田

「おう」


黒木に声を掛けられるも高田の返しは生返事。


 気のせいか、いつもより機嫌が悪い様に見えた。だが、黒木には彼の機嫌が悪くても悪くなくとも、あまり関心がないのである。こういう時は機嫌が戻るまでそっとしておくものだと分かっているからだ。そう考えていると、もう一度だけ扉が開く。


ジュリ

「ども」


高田

「!ジュリちゃん!」


ジュリがパーカーのフードを深く被り部屋に入ってくる。顔を隠しているのはスタコレに選ばれただけあって、注目を受けている人気のモデルになったからだろう。高田は嬉しそうに迎えてくれるが、黒木は軽く彼女に会釈を交わすだけであった。


高田

「どうしたのジュリちゃん。もしかしてシフト入れてた?」


ジュリ

「違います。マジで忙しすぎてこっちに迷惑かけてるから、ちょっと顔出しにきただけです。黒木さん、ども」


黒木

「あ…こ、こんにちは」


黒木のぎこちない反応にジュリは苦く笑う。前まで優しく微笑んで挨拶をしてくれていた彼の面影は全く残っておらず、ジュリも反応に困るのである。



 ジュリは椅子に座ると、高田と最近の近況を語り合う。お互いに話したい事が溜まっていたのか、何気ない会話は盛り上がっていく。


 だが、黒木は二人に背を向けてじっと座り込んで会話には参加をしなかった。それどころか、少したりとも此方の方へ振り返らない。まるで、二人の会話に興味がないかの様な態度である。そんな彼を見て、ジュリは気遣って声をかけた。


ジュリ

「黒木さんもこっちで話しましょうよ。最近はどうですか?何か、その…思い出せましたか?」


黒木

「え?…あっ、いや……特に……かな……?」


ジュリ

「あっ…そう…です…か…」


彼は反応が薄く目を逸らしてる。まるで初対面の人と話してる様な固い様子に、ジュリもどうリアクションを取ればいいのかわからない。


 しかし、そのつまらない反応を高田は見逃さなかった。彼はムッとした顔で椅子から立ち上がり黒木の隣に立つ。黒木は座ったままだが高田の方へと見上げた。彼はいつもの陽気で明るい声ではなく、低い声で怒りを抑えてるような口調で話しだす。


高田

「おい黒木…いい加減にしろよ?」


黒木

「えっ…?」


そう言った次の瞬間、高田は黒木の胸倉を力強く掴んで無理やり立たせるのである。


ジュリ

「ちょっ…!!」


黒木

「!?」


訳も分からず理解が追いつかない。黒木は抵抗も出来ないまま、そのまま壁へと背中から勢いよく押し付けられた。


 鋭い痛みと、胸倉を強く握られる苦しさ。そして、こちらを睨んでくる高田に、一気に不快感が湧き上がってくる。高田のいきなりの行動に、ジュリも思わず椅子から立ち上がっていた。しかし、高田はギリギリと怒りに震える手で胸倉を掴む手を緩めず、怒鳴り声をあげる。


高田

「お前!いい加減にしろよ!!記憶が無くなってるのは仕方ないとして、その態度はなんなんだよ!!ジュリちゃんは友達なんだぞ!?分かってんのか!?」


黒木

「…ッ」


ジュリ

「止めてください高田さん!」


見ていられなくなったジュリの体は勝手に動き出し二人の間に割り込もうとする。だが、高田は少したりとも力を緩めず、二人を引き離す事が出来ない。ジュリの制止にもお構いなく、高田は溜まっていた怒りのままに怒鳴り続ける。


高田

「ジュリちゃんや他の人に、そんな素っ気ない態度をとるのを大目に見るとしてもだな!双葉ちゃんにもそんな態度をしてるんじゃねえだろうな!?双葉ちゃんは、お前の事を愛してくれてるんだぞ!?」


黒木

「…っ…愛して…?桜井さんは今まで付き合ったのは【家族ごっこ】だったって……」


高田

「はぁ!?」


高田のギリギリと掴む手はより強さを増す。その力一杯の強さに黒木はただ苦しそうに歯を見せて食い縛っていた。


高田

「お前!?今何つった!?【家族ごっこ】だって!?ふざけんなよ!!双葉ちゃんのその言葉をお前は鵜呑みにしたって言うのか!?嘘に決まってんだろ!!お前ら二人はな!こっちが見ていて呆れ返るぐらいにラブラブだったんだぞ!でも!それでも!!見ているこっちも幸せになれる様な関係だったんだぞ!?」


黒木

「…っ…や、やめ……」


高田

「それをなんだ!?双葉ちゃんがちょっと凹んで嘘をついてもお前は【はいそうですか】で納得したっていうのか!?何だよお前!!お前の双葉ちゃんに対する【愛】はそんなもんだったのかよ!?」


黒木

「やめ…っ」


ジュリ

「高田さん!落ち着いてって!!黒木さんを責めても記憶喪失なんだから、どうしようもないじゃないですか!!」


高田

「いいや!違うねジュリちゃん!!コイツは記憶を取り戻そうと努力もしてないんだ!!本当に愛しているのなら、もっと必死になって色々と試そうとするもんだろ!?見ろよ!!気迫のないボーッとしたツラで、何を考えてるかもわから…っ!」


黒木

「やめてくれ!!」


高田

「!!」


力強く握る高田を、黒木は両手で押し飛ばし引き離す。


 彼はハァハァと息を荒くして高田を鋭く睨み返していた。お互いを敵の様に睨み合う二人に喧嘩慣れしているジュリも、この二人の重苦しい空気には近付けず、一歩二歩と下がってしまう。


黒木

「俺が…!俺が努力してないって言いたいのか!?」


黒木の怒号が休憩室に響き渡る。黒木が息を荒くして怒る姿を、未だかつて誰も見た事がないだろう。それは、旧友である高田でさえだ。怒る様子に一瞬呆気に取られたが、彼も怒りが収まらず怒鳴り返す。


高田

「っ!あぁそうだよ!!今のお前を見てるとな!!思い出すんだよ!!学生の頃のお前をな!!」


黒木

「学生の…?」


高田

「あぁそうだ!遊びに誘われても嬉しそうにしないし、面白い話をしてもつまらない返事しかしない!記憶を無くしたお前は【つまらない人間】に戻っちまったんだ!!」


高田

「俺が知ってる黒木って人間はな!?愛する人間の為に何処までも努力をして、例え姿が消えても諦めずに困難に立ち向かった最強にカッコいい人間なんだ!!なぁおい!?お前、本当にそれでいいのかよ!?双葉ちゃんから【家族ごっこ】だって突き放されて悔しくねえのかよ!?」


黒木

「悔しいよ!!」


高田・ジュリ

「!!」


黒木の感情のこもった叫びに部屋は静まり返った。


 今の怒鳴り声で少し怒りが収まったのか、黒木は大きく溜息を吐くと片手で頭を抑える。そして、悔しそうな表情で俯くと弱々しく話しだした。


黒木

「…っ…俺だって悔しいよ。自分が何も思い出せなくて、沢山の人に迷惑をかけてるんだって思うと……悔しくて悔しくて堪らない。桜井さんにだって、悪いって思ってる」


黒木

「…でも、思い出せないんだ。何も、思い出せない。色んな人から思い出話をされても、本当にあった話かも理解が出来ていないんだ……桜井さんは【家族ごっこ】だと言ったのは、何らかの意図があったんだろうなって分かってるよ。それこそ高田の言うように、俺は突き放されたのかもしれない。…でも、それは仕方ないんだ……」


黒木

「だって……【愛】を忘れた男に愛されても……桜井さんは嬉しくなんかないだろ……」


高田

「……」


ジュリ

「黒木さん…」


黒木の溜め込んでいた思いを聞いて、高田もジュリも黙り込んでしまう。


黒木

「…もう直ぐ休憩時間が終わる。先に戻っておくよ」


そして、この空気に耐えられないのか、黒木は俯いたまま自分のエプロンを着用して二人へ振り返ることもなく部屋を出ていった。


 固まったまま見送る高田の隣にジュリが立つと、彼の横腹を軽く(つつ)く。


高田

「ウッ」


ジュリ

「…高田さんの気持ちも分かりますけど、黒木さんの事も考えてあげないと。…あの思い、本物ですよ。後で勝手な事言ったのを謝ってくださいね」


高田

「……」


ジュリ

「高田さん?」


高田

「いだだだだだ!!わ、分かってる!!分かってるよ!!」


横腹を力強く抓られて痛みに悶える高田。大人達の喧嘩にジュリは呆れて見るしかなかった。


………


 その後、ジュリは職場の人達へ挨拶を交わした後に帰ってしまった。一方、高田は売り場に戻ってから、ジュリに言われた通りに黒木に謝った。彼も気にしていたようで、カッとなった事へ深々と頭を下げて謝る。一先ずは仲直りは成立したのだ。


 だが、二人はその後にいつものような雰囲気には戻らなかった。お互いに今は、少し距離を離しておくべきなのだろうと、長い付き合いの中で感じたからである。


 その日の仕事が終わると黒木はそのまま自宅へ直帰。高田はこの収まらない感情をどうにかして吐き出したくて、とある二人に電話を掛けて最寄りの居酒屋へと集めた。


彼が呼んだのは【橘】と【小嶋】


 人々が仕事を終え、酒と癒しを求めて居酒屋の中は大いに賑わう。三人は端のテーブル席に座り、高田は顔を真っ赤にして三杯目のビールジョッキを片手に酔っ払って既に出来上がっていた。対面席に座る小嶋と橘は、いつもより豪快に飲む彼の様子を気にしている。


小嶋

「タカさん。今日はめっちゃペースが早いですね。もう少しゆっくり飲まないと明日に響きますよ?」


小嶋の心配も高田の耳には届かず、彼はグイグイとビールを呑むのを止めない。


高田

「そうは言っても飲まずにはいられないんだよ!黒木の奴が馬鹿タレすぎて…っ!くぅぅ…!分かる!分かるよ!?アイツだって記憶が欠けていて苦しんでるのは分かる!だけどよぉ!なーんであんなに溺愛していた双葉ちゃんの事は忘れてるんだって、俺は言いたいの!!」


そう言って三杯目のビールを飲み干す。直ぐに手を上げて店員を呼び出すと、お代わりを要求して空のジョッキを差し出した。無理矢理飲んで気分を変えようとする高田の様子に、橘は腕を組みながら呆れて見ている。


「タカ君、落ち着きたまえ。無理に飲んでも体の為にはならぬ。……だが、タカ君が怒る理由も理解が出来る。あの二人のラブストーリーが、こんな悲惨な結末になるとは誰も思うまい。我々からすれば、記憶を取り戻せない彼の態度が、もどかしく見えるのは間違いないだろう」


高田

「そう!そうなんだよ!!しかもアイツの話し方からすると…多分双葉ちゃんも心に限界が来てるんだろうな。【家族ごっこだった】って言って黒木を引き離すなんてよぉ……なんで、こう、自分だけが苦しくなろうとするんだ、双葉ちゃんも……」


「それは愛しているが故の行動だろう。マコマコの幸せを誰よりも強く願っているのは彼女だ。彼が自分の為に苦しくならないよう、引き下がるという選択をしたのかもしれない。…だが、ここまで孤独という苦行を歩み続けた彼女が、また一人になると……」


「今度こそ双葉殿の心は、完全に崩壊するのではないか?」


小嶋

「……」


橘の予想に皆が難しい顔で俯く。せっかくの飲み会だと言うのに場の空気はとても重苦しかった。


 四杯目のビールジョッキが店員によって置かれる。高田はかなり酔いが回っているのか、ビールを飲まずにグラスに付いた水滴だけをぼーっと眺めてボヤく。


高田

「…なんか……俺達に出来ること……ねえかな?」


「あるよ」


高田

「…えっ?」


隣から聞こえてくる男性の声。三人がその声の方へと振り返ると、リコリスの店長が愛想良く笑って立っていた。


店長

「やぁ、お疲れ様。高田君」


高田

「て、店長!?あっ、いや、お疲れ様っす!」


思わぬ人物の遭遇に、高田の酔いは一瞬で覚めて慌てて立ち上がると頭を下げる。今日の店長は休日のはずで、出会うことがないと思っていたのだ。


「タカ君の働いてる職場の上司か。どうも、タカ君の友人です」


小嶋

「お、同じく」


店長

「初めまして。…いや、そうでもないかな?お二人ともお客さんで見たことがあるよ。いつもリコリスを利用してくれて、ありがとうございます」


「ハッハッハッ。それはこちらの台詞です。我等都内に暮らす住人にとって、リコリスは無くてはならない存在。いつも気持ちよく買い物をさせていただき、誠に…」


高田

「いやタッちゃん今そういうノリじゃねえよ。…な、なんで店長がここにいるんすか?」


店長

「ジュリちゃんからRainが届いてさ。黒木君と双葉さんへの記憶喪失を巡って喧嘩したんだってね。ジュリちゃんが高田君が飲みに行った場所は知ってるから、後は何とかしてくれって頼まれたんだ」


高田

「う、うげ…マジっすか…」


「フッ…流石はジュリ殿だな」


店長は高田の隣に座り、肩掛けバッグを開く。そして、中から少し大きめな真っ白の箱を取り出して机の上に置いた。


小嶋

「…?これはなんですか?」


店長

「黒木君の記憶喪失は簡単に治るものじゃないと思う。この先、もしかしたら永遠に双葉さんの事を思い出さないのかもしれない」


店長

「だけど、彼が記憶を無くす前の双葉さんへの愛は本物だ。彼女がずっと孤独だった苦しみを、自分以外にも癒す方法が無いかと彼なりに考えていたんだよ」


店長

「そしてこの箱は、黒木君の提案によって作られた、双葉さんの孤独を埋めるとても大事な箱。もしかすると、この箱が、双葉さんを助けるものになるかもしれないんだ。…開けてご覧?」


店長の言葉に高田は頷き、箱の蓋をそっと開き中を覗き込む。


高田

「……これは……」


………


 …次の日の早朝。聡の屋敷では朝から双葉が自分の荷物を纏めていた。黒木が居なくなり、ここへ残る理由が無くなった双葉は、自分が住んでいたマンションへと帰る準備を進めているのだ。


 黒木からも連絡が来ることがなく、彼が居ない日々だけが過ぎていき、双葉は明らかに元気が無くなっているのが、荷物を纏めているのを隣で見守る細田には分かった。


 【パーフェクトモデル】として、誰にも弱いところを見せない彼女が、ここまで感情を抑えきれず表に出ているのを見ると、彼女の精神もかなり限界がきているのだろう。黙々と無表情で帰る支度を進める双葉に、細田はそっとポケットからある物を取り出して見つめる。


 それはメッキが剥がれボロボロになった折り畳み式携帯。側から見ればガラクタのように思えるこの携帯、細田は暫く見つめ、決心したように頷くと、そっと双葉へと話し掛ける。


細田

「…双葉、少し、いいかしら」


双葉

「…?どうしたの、細田さん?あっ、もしかして帰ってほしくなかったりするのかな?私が居ないと細田さんも寂しいもんね」


声を掛けられパッと笑顔を見せて振り返る。その笑顔も【パーフェクトモデル】の頃に見せた【偽り】だと、細田の目には誤魔化せない。彼女は真剣な眼差しで、双葉を見つめて語りかける。


細田

「それは勿論寂しいけど、私は貴方の選ぶ道をもう否定するつもりはない。……でも、一つ。一つだけ……貴方に話しておきたいことがあるの」


双葉

「…?私に?」


細田

「ええ。……貴方の……お母さん……【美花】について……」


双葉

「えっ……?」


細田の口から出た母親の名前。その言葉に双葉は一瞬にして固まった。


 しかし、細田が話し出そうとしたその時である。屋敷内にインターホンが鳴り響いた。双葉はその音にハッと我に返ると急いで立ち上がる。


双葉

「誰か来たね。ちょっと見てくるから、細田さんは待っててね」


細田

「え、えぇ…」


念の為にと壁掛けハンガーに吊るしてある変装用の帽子を被り、双葉は玄関へと向かった。


双葉

「はーい?お待たせしましー………あれ?」


玄関の扉を開けて明るい声で相手を招く。


小嶋

「どうも!お久しぶりです、双葉さん!」


高田

「こんにちは!」


双葉

「高田さんに……小嶋さん?」



珍しい人物の訪問に、双葉は帽子を外して目を丸くするのであった。


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