ステータス!?
「まぁ、数はそこまで多くはないけど、森の探索が主な仕事だな。最近魔物が多くてなー、まぁついでに狩りとって街へ素材を売ったりしてるんだがな。残りの部隊は村と周辺の警備ってとこだな。」
健一郎はヘスに連れられて村の入り口に出ていた。
ヘスの他に二十人程のエルフが集まっている。ヘス達の仕事は最近異様に出現するようになった魔物の処理だそうだ。
魔物て俺が倒した猪みたいなやつと同じもんかな?
「この村に来る前にデッカい牙の生えた獣を倒したんだけどそいつも魔物なの?というか魔物て何??」
ヘスはあんぐりと口を開けて俺を見つめるとため息をついた。
「あ、あぁ。記憶がないんだったけ?魔物も知らないのか。んー、牙を持つ獣ね。おそらくボヤードだと思うが、そいつは獣に分類される。この世界にいる生物は皆魔力を持っているんだが、獣は微力しか持っていないうえに知能が低いんで繁殖や仲間と疎通をとる時にしか使わない。だが魔物は知性は獣と同じだが魔力を使って攻撃したり魔法を使うんだよ。」
この世界の生物は全て微力ながら魔力を持つ。獣は家畜やペットなど人種と共存できるものが多いが、それらは繁殖や仲間との会話など生きる為に必要な事に魔力を使用する。
より複雑な能力を使った闘いや高い魔力を持った者は魔を使う物、すなわち魔物と呼ばれる。それは人語を話すほどの知性は持たず、獣や人外の形をしながらも高い魔力によって人種の存在を脅かすものである。
「なるほど。で、今から魔物を探しに行くって事?」
「いや、探すとは少し違うな。無理に魔物と闘うわけじゃないよ。リスクもあるしね。ただ、最近やけに魔物が多くてな…。獣は臆病な奴らが多いんで逃げて行くのがほとんどなんだが、魔物は違う。あいつらは命が尽きる瞬間に出る魔力を好んで喰らう。村の者も数名犠牲になってる。それに…。」
ヘスは立ち止まって手に持つ弓を握る手を強めた。
「まぁ、とりあえず村に危害がないように周辺を散策して魔物を狩るって感じだ!ナターシャからお前を戦力に加えていいと聞いてるが、素手で戦うの?」
一瞬暗い感じになったけど大丈夫?
クリスの事かな?
「て、いやいや素手はちょっと怖いよ!なんか武器はないの?」
あのイノシシもどきは運が良かっただけかもしれない。それに魔物は魔法使うんだよね?武器ないとまずいでしょ!
「うむ…弓はたくさんあるんだがな。あとはナイフくらいしかねぇんだけど。」
ヘスは自分のベルトにぶら下げていたナイフを取り出してぷらぷらさせる。
戦いのナイフというよりは食事などに使うような小ぶりのものだ。
「えっと…それで戦えるかな?」
「ははは、そんなに魔物は弱くないよ」
綺麗な笑顔だなこいつ…。
「なんじゃ、お主は素手で戦うわけではないのか?」
振り向くとジハーマドが立っていた。
小さな欠伸をしながら俺の前を通り過ぎると、立ち止まって振り向く。
「お主、ホントになんもわからん奴のようじゃな。記憶喪失?なんらかの呪いでもかかっておるのか?ステータスはどうなっておるんじゃ?」
へ?すてーたす?
「ステータス??」
口から出た言葉とほぼ同時に目の前に半透明な板が浮かび出てきた。
「おおぉっぅ!?」
驚愕して声を上げた俺に驚愕するエルフの皆さん。
すんません、まだ怖いんですね…。
「マジか…。ステータスなんて常識だぞ。ボヤード狩るのどーやったの…」
苦笑いするヘス。
ジハーマドは表情を変えずに後ろで立つままである。
「ステータスはこの世に産まれた時から授けられたスキルや加護が見れるもんだよ。自分以外見れないからある程度大人にならなきゃ理解できないけどね。」
ほう…。ゲームじゃん。
もうすごいじゃん。めっちゃ楽しくなってきた。
ありがとう神様!!!
「おぉっ!ステータス!スキルか!凄いな!どれどれ〜俺のステータスは〜」
ササキケンイチロウ
種族 人
レベル5
体力1000(+1000)
魔力ー
攻撃1000(+1000)
魔攻ー
守備力1000(+1000)
魔守力ー
敏捷1000(+1000)
幸運1000(+2000)
スキル
善人
備考
武神の加護
お?ん?
これ…強くね??




